酒処・東広島の酒蔵を巡るツアーで宮脇アナがガイドに挑戦! 企業の協力で地域活性化に向けて実証実験【アナたにプレゼン・テレビ派】

広島テレビのアナウンサーが気になるテーマを自ら取材してお伝えする『アナたにプレゼン』。地方創生をお伝えする宮脇靖知アナウンサーが、東広島市で行われている酒蔵を巡るツアーの実証実験についてお伝えします。
東広島市では、NECやトヨタなどが協力し、ライドシェアによる酒蔵巡りの実証実験を行っており、広島テレビの宮脇靖知アナウンサーが、ツアーガイドに挑戦しました。今回のルートとしては、西条から安芸津、安芸津から西条に戻ります。目的は、西条から安芸津に行きやすくすることで、西条でのオーバーツーリズムを解消と、観光による地域の活性化を促していくことです。
宮脇アナがツアーガイドに挑戦!ツアーの内容は!?
今回の実証実験で、宮脇アナはガイドとして、広島県外から訪れたNECやトヨタからの参加者数名に、西条駅から安芸津方面に向かうおよそ30分の道中で、日本酒とはどういうものなのか、なぜ安芸津でおいしい酒が造られるようになったのかを話をしました。
最初にたどり着いたのは、安芸津の榊山八幡神社です。ここでは「吟醸酒の父」と呼ばれる三浦仙三郎さんの銅像を前に、この辺りの酒造りとの関わり方など歴史について話しました。
その後、安芸津にある酒蔵の1つ「柄酒造」を訪れました。この時は、蔵元の柄さんに直接話を聞く機会を設けてもらいました。
昼食は、ライドシェアをしている参加者たちが、いくつかあるスポットの中から自由に選ぶことができます。参加者たちは、安芸津で牡蠣と酒を一緒に味わえる店を選びました。
昼食後、西条酒蔵通りへと向かい、それぞれで観光する流れとなります。その土地が持つポテンシャルや名物をターゲットに、参加者に提供することは、とてもシンプルで分かりやすい取り組みです。
社会問題が複雑化している中で、NEC1社だけでは解決困難な課題も多いことから、多くの企業と一緒に提案して解決していき、そこにNECができる技術を投入していくと考えているそうです。今回のテーマが「地方創生」で、その手段が「推し活(ファンマーケティング)」です。「また来たい」と思ってもらえる場所に色々と設定をすることで、事業者や受け入れ側の負担になることから、自活的なファンが増えることで、持続可能な観光のあり方につながるのではないかということです。
そのために宮脇アナが行ったガイドを、順番に紹介します。1つ目は、最初に訪れた榊山八幡神社です。境内を囲む玉垣には、神社を建立する時に寄付をした杜氏の名前が刻まれています。その中の1つ「岡田常一」さんの玉垣は、弟子が磨きに来ていることから、周囲の玉垣と比べて真っ白です。聞くところによると岡田さんは、ウイスキーを造った「竹鶴政孝」に、ウイスキーを作る時にヘッドハンティングされたという話もあります。ツアーでは、このような「広島杜氏」の思いを伝えました。
2つ目の「柄酒造」では、造り手を好きになってもらいたいことから、杉玉に注目しました。杉玉は、毎年新酒ができた時にその知らせとして、軒先にぶら下げられます。およそ10名の地域ボランティアが、「地域に愛される、地域のために酒を造る柄さんだから協力する」と、軽トラックおよそ1台分の杉の葉っぱを使用し、一緒に作ったそうです。酒そのものだけではなく、周りの人のストーリーなどを知ることによって、少しずつ「推し」となっていきます。実際に、ツアー参加者は、昼食時に柄酒造の「於多福(おたふく)」を注文していました。
最後の3つ目は、安芸津から西条に向かう車内で、今回訪問ができなかった今田酒造本店で、全員でお金を出し合って購入した酒を飲みながら、広島の酒米や精米技術について話を聞きました。その話を聞いた参加者は、「今回会えなかった今田さんに会ってみたい」「もっとお酒を飲んでみたい」と話しており、宮脇アナはガイドとして「また来てみたい」のきっかけを作る働きかけをしました。
■トヨタ新事業企画部 鬼頭司さん
「歴史を知って、日本酒を飲んで、地域の色んなことを知るのが、すごく良かったなと思いました。」
■NEC 北川清太さん
「五感で感じることによって、味わいや香りも変わってきますし、今後お酒を飲むときも違った感覚で飲めるかなと思いますので、すごく貴重な体験でした。日本酒ファンになりました。」
宮脇アナによるガイド付きツアーの「推し活」チャレンジは、成功で終了しました。参加者も大満足で、まさに推しの聖地巡礼をしてるようでした。
トヨタ新事業企画部の鬼頭司さんは、「新たな移動需要を促すことによって、オーバーツーリズムを解消し、地域の活性化につなげることができる。また、ガイドがいることによって、移動中の空間がライブ空間として、エンタメを演出することができるのではないか。」と話していました。
企画したNEC関根宏さんが今回感じたこととして「日本酒は、人であったり、歴史文化も様々、全ての観光コンテンツにつながる。」としています。また、「ストーリーを伝える人物がいれば、推し活は日本酒だけではなく、広島に限らず全国で展開できるのでは。」と話していました。
この実証実験は、3月のみ行っています。土曜日は西条から黒瀬と安芸津を巡り、西条に戻って観光をします。日曜日はガイド付きで、西条から安芸津を巡り、昼食を経て西条に戻ります。詳しくは「東広島おでかけ観光サイト」のホームページをご覧ください。ぜひ、「推し活」に参加してみてください。