×

広島県三原市大和町がアツい! 農業体験で地域の活性化を目指す取り組みとは!?【アナたにプレゼン・テレビ派】

2024年12月18日 16:13
広島県三原市大和町がアツい! 農業体験で地域の活性化を目指す取り組みとは!?【アナたにプレゼン・テレビ派】

広島テレビのアナウンサーが気になるテーマを自ら取材してお伝えする『アナたにプレゼン』。地方創生をお伝えする宮脇靖知アナウンサーが、広島県三原市大和(だいわ)町のアツい取り組みについてお伝えします。

広島県三原市の北西部に位置する大和(だいわ)町は、とても自然が豊かで、農業が盛んな上、果実の栽培も有名で、食べ物が美味しい場所です。しかし、人口が5年間で1割以上減少しており、過疎化が進んでいます。

広島県は、中山間地域にあるものを活かして、新しい価値の創造につなげていく取り組みを表彰する「ひろしま里山グッドアワード」を、2017年から毎年開催しています。

2024年は19件の応募がありました。呉市の看護の取り組みや、府中市のデジタルの取り組み、安芸太田町の街づくりなどの中で、上位の2つを占めたのが、三原市大和町の取り組みでした。それぞれ、どのような取り組みなのかでしょうか。

目指すは、米作りのエンタメ化!

1つ目は「お米と田舎を守るコミュニティ作り」です。取り組むのは、とまとはうすコーポレーション吉岡康仁さんで、江戸時代から300年続く米農家の17代目です。吉岡さんは「この文化を途絶えさせたくないが、最近はやめる人が増えている」という現状を非常に危惧しており、どのようにすればいいのかを考え、「米作りのエンタメ化」という答えを導き出しました。

では、どのように盛り上げて、楽しさを伝える取り組みなのかでしょうか。まず、5月に地域の人や大学生と一緒に、稲を植える体験を行いました。

9月には収穫祭が行われ、お笑い芸人の「ダイノジ」の2人も参加しました。参加者は、一緒に稲を刈る作業を楽しみながら、「エンターテインメント」としてのイベントを体験しました。

さらに近くの神社で、DJとしても活躍をしている「ダイノジ」が盛り上げ、朝から夜まで子どもも大人も楽しみました。このように「米作りのエンタメ化」をしていく取り組みです。

2020年のスタート時には50人だった参加者が、2024年には300人以上となりました。すでに次回の開催が決まっており、2025年9月14日(日)を予定しているとのことです。クラウドファンディングなどもあり、様々な形で参加できます。

吉岡さん自身としては「お米作りを途絶えさせないように、地域とお米を守りたい」という思いがあるということです。

フルーツを通して、みんなが笑顔に!

そして、2つ目が「スマイルアグリ」の取り組みです。「フルーツを通して街を笑顔にしたい」という農園で、2022年に後継者不足に悩む観光農園を引き継ぐ形で、スタートしました。

「多くの人に、多くのものを触れてほしい」と、年間を通して6種類の果物を栽培するそうです。「とにかく接点を増やし、ここにある資産を途絶えさせないような取り組みをしていきたい」という思いがあります。

さらに作るだけではなく、規格外になった果物を活用して、ジュースやジャムを作る商品開発なども手掛け、園内にある売店やカフェで提供しています。このように、新しい価値を創造することで、6次産業を通して魅力の発信をしています。

また、近くにある学校とも関わりがあり、総合的な学習の時間に、中学生はリンゴの袋がけを、高校生はアップルパイ作りをし、生産の現場も体験しながら販売方法を学んでいます。自分たちが行っている取り組みの全てを、この場所で経験して学ぶことで「農業体験は楽しい」「将来、こんな職業に就いてみたい」と、少しでも農業の魅力を感じてもらいたいそうです。学生の時から農業の楽しさを知ることや、自分の住んでる地域のものを勉強できることは、新たな気づきにもつながります。

そして「人々がつながる場」として婚活イベントを開催し、収穫体験やカフェでのバイキングでご飯を食べながら会話を楽しんだ12組の内、7組のカップルが成立しました。このイベントを通して、移住者が増える可能性も十分あるということです。

スマイルアグリ代表の原田敦夫さんは「未来の農業を担う人材を育てるとともに、フルーツを通して地域を笑顔にしたい。」と話していました。農業体験だけではなく、経済活動という事業につながる仕組みを学ぶことで、視野はより広がります。三原市大和町で行われているアツい取り組みに、今後も注目です。

最終更新日:2024年12月18日 16:13
    広島テレビのニュース
    24時間ライブ配信中
    日テレNEWS24 24時間ライブ配信中
    logo

    24時間ライブ配信中