「鞆未来トンネル」建設 山側トンネルが貫通 埋め立て・架橋計画を撤回し整備 広島・福山市
福山市鞆町の建設中のトンネルが28日貫通しました。県が港を埋め立て、橋を架ける計画を撤回し整備を進めるトンネルで、完成は2024度末の予定です。
■大江芳樹記者
「着工からおよそ1年半、きょうトンネルが無事貫通しました」
福山市鞆町で工事が進められている「鞆未来トンネル」。2022年12月から掘削工事を始め、28日全長およそ2.1キロのトンネルが貫通しました。
トンネルは、県道が通る鞆港の中心部を避けるルートで山側に掘られました。目的は鞆港周辺の渋滞緩和です。道が狭く離合も困難で、長年の課題となっています。約40年前に県が立てた計画は、港の一部を埋め立てて橋を架けるという内容でした。
計画について港の景観を巡り住民たちが対立。一時は法廷闘争まで発展しました。そして2012年。湯崎知事が計画の撤回を表明し、山側へのトンネル建設へ舵を切りました。
紆余曲折を経て、貫通の日を迎えた「鞆未来トンネル」。県は、今後は舗装や照明などの整備を進めます。
■県東部建設事務所 秋本隆彦 所長
「きょうは貫通ということで完成ではないが、工事として大きな節目を迎えたと思う」
鞆未来トンネルは、2024年度末の開通を目指します。
【2024年6月28日 放送】