「ウサギの島」として知られる竹原市の大久野島で、ウサギを蹴ったとして滋賀県の男が逮捕されました。男を現場で取り押さえた写真家の夫婦が、犯行当時の状況を証言してくれました。

■男を取り押さえた中村隆之さん
「ここに少しシミがあるんですけれど、ウサギが蹴られて尻から体液が出てシミがそこに残っていて、その手前にウサギが倒れていて男はこの辺に立っていた。このままガッと服を掴んで取り押さえて、そのときはまだ（ウサギは）若干痙攣してて、やや息はあったように見えたんですけど、すぐに亡くなってしまいました」

ウサギを蹴ったとして逮捕・送検されたのは滋賀県大津市の会社員、堀田陸容疑者（25歳）です。警察の調べに対し…

「ウサギがかわいいと思う反面、いじめたらどんなリアクションをするのか気になった」

警察によると、堀田容疑者は21日、大久野島の遊歩道でウサギを蹴った疑いです。その後、蹴られたウサギは死んだということです。

堀田容疑者を取り押さえたのは、大久野島に25年通う、写真家の中村さん夫婦。「ウサギを殺しているかもしれない不審な人物がいる」との情報を受け、望遠レンズで様子を観察していた時でした。

■男を取り押さえた中村隆之さん
「ニンジンを置いて、ウサギが出てきそうになった手を構えて、人が来たらやめて、キョロキョロと周囲を確認して人がいないと思ったら、またその動作をするというのをずっと繰り返してました。この木の向こう側でウサギを蹴った姿が見えたのでダッシュで行って、逃げられないように服をつかんで『ウサギを殺して楽しいのか？』 みたいな感じで私たちが声をかけて。ちょっとおどおどしたような感じで『どうしよう』とちょっとあたふたした感じだった」

環境省によると、大久野島では2024年11月下旬から2025年1月12日までに77匹のウサギの死がいが確認されています。

■男を取り押さえた中村隆之さん
「（容疑者）にその大量死が発生している日時を言って『このときに来たのか』ということに全て『はい』と答えて、『ウサギをたくさん殺したのか』というのも『はい』と答えてました」

約500匹が生息する「ウサギの島」で起きた事件に観光客は。

■観光客
「こんなかわいいのにねちょっと信じられない」
■観光客
「そういう人もいるんだなとおもって残念な気持ちになった」
■観光客
「来た瞬間にそのニュースを見たので怖いなと思った」

年間20万人もの人が訪れる「ウサギの島」で起きた残忍な事件。堀田容疑者は他のウサギの死がいへの関与もほのめかしているということで、警察が詳しく調べています。

（２０２５年１月２３日放送）