7月3日、約20年ぶりにデザインを一新した新紙幣が発行され、徳島県内の金融機関などでも取扱いが始まりました。

（近藤善允記者）
「きょうから新紙幣が発行されました。こちらの銀行の窓口には多くの両替客が訪れています」

新紙幣はこの日の午前、日本銀行から各金融機関に引き渡されました。

徳島市の阿波銀行本店営業部では、正午から窓口での取り扱いが始まり、1時間に約40人が新紙幣に両替をしていました。

（1番に両替した人）
「歴史的な瞬間に出会えてうれしい」

20年ぶりにデザインを一新した新紙幣は、新1万円札に渋沢栄一、新5千円札に津田梅子、新千円札には北里柴三郎が描かれています。

偽造防止のため、見る角度で肖像の向きが変わる3Dホログラムの技術も取り入れられています。

（両替した人）
「はっきり顔が写っています。これはすごいですね」

まだ流通量が限られている新紙幣、こんな一幕も。

「5000円が終了しておりまして、1000円札と1万円札で合計10枚までで...」

発行数の少ない新5000円札が、取り扱い開始1時間で無くなってしまいました。

（両替に来た人）
「全種類きょう欲しかったですが、5000円札がもう無くなって残念です。もうちょっと流通したら、また両替に来ようかな」

（阿波銀行本店営業部 福永章子課長代理）
「これだけたくさんのお客さんが関心を持っていることに改めて驚いた。新紙幣の供給量が安定するまでは、両替できる枚数に制限を設けさせていただく場合があります。ご理解のほどよろしくお願いいたします」

事業者でも新紙幣への対応が進んでいます。

（近藤善允記者）
「きょう交換したばかりの新紙幣、さっそく使ってみたいと思います...両替できましたね」

徳島バスでは、新紙幣に対応した両替機への交換を進めています。

交換するのは路線バスと高速バスあわせて214台で、この日までに約9割の交換を終えています。

かかる経費は、約4000万円にのぼるということです。

（徳島バス 粉川眞一企画管理部副部長）
「数は多いですが、県民の足としてご利用いただいるお客様に不便をかけることができるだけないよう」

徳島バスの両替機の交換は、7月中旬を目途に完了する予定だということです。

これまでの紙幣は、新紙幣発行後も変わらず使うことができます。

日本銀行では、「旧紙幣が使えなくなる」といった詐欺に注意するよう、呼び掛けています。