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【生出演】熊本市長×武田真一"あの問題"にも言及 熊本市電の未来語る

2024年12月12日 21:10
【生出演】熊本市長×武田真一"あの問題"にも言及 熊本市電の未来語る
武田真一さん(左)と熊本市・大西一史市長
(緒方太郎キャスター)
「DayDay.」MCで熊本出身の武田真一さんとリモートで結んでお伝えします。武田さんよろしくお願いします。

(武田真一さん)
よろしくお願いします。

(緒方キャスター)
「そしてスタジオには、東島さんと、特別ゲストをお招きしています」

(東島大デスク)
熊本市の大西一史市長です。きょうのテーマは熊本市電。トラブルが続く市電を、大西市長、武田真一さんと語っていただこうと思います。

(緒方キャスター)
この機会は11月下旬に予定していたんですが、大西市長が新型コロナウイルスの陽性になり、12月12日に延期したという経緯があります。

(熊本市・大西一史市長)
今は万全です。ご迷惑をおかけしました。きょうはよろしくお願いします。

(緒方キャスター)
「市電に未来はあるのか」このテーマでたっぷり議論して頂きます。


【VTR】
Q熊本市電が信号無視したりしていますが?
■女子高校生
「電車がですか!?えっ!」
■男性
「ドア開けたまま走ったり、あり得ないですよね」

脱線事故にドアを開けたままの走行。ことし1月からこれまで14件の運行トラブルが発生しています。その多くが信号を見落とすなどの人為的なミスでした。

「運転士の技能が基準に達していない」

国からの改善指示には厳しい表現が並びました。背景として指摘されたのは運転士の厳しい労働環境です。

■女性会社員
「運転士の不足というのは、すごくよく聞くんですけど、一人あたりの負担がかかってしまっているのかなという感じはありますね」

■焼酎バー経営の男性
「運転士さんてみんな、ほぼ嘱託採用だって聞いています。もうちょっとちゃんと職員さんの身分保障をきっちりしてあげると落ち着いた運行ができるんじゃないかなって思うんですけどね」

運転士の不足を補おうと過去最大の減便を実施。当然、利用者からは。

■男子高校生
「2両編成の電車をもうちょっと増やして欲しい。自分始発から乗るので乗れるんですけど、遅くなったりしたら乗れなくなるので学校遅れたり、 きょうも遅れたんで」

さらに追い打ちをかけたのは。全国で使われている交通系ICカード。熊本では路線バスが廃止になったのに続いて、市電でも廃止が検討されています。

■会社経営の女性
「あれは困ったね。あれはちょっと困るよね」

■関西から移住してきた男性
「(交通系)ICカード使えなくなるとか、県外から来る人からしたらちょっと逆行しているなと思いますけどね」

城下町熊本を走り続けて100年。市電の未来はいったいどうなる?大西さん、どう考えますか?


【スタジオ】
(東島デスク)
一年間のトラブルを一覧にしました。まずは安全確保から始めたいんですが、改善策を説明していただけますか?

(大西市長)
まずは市民の皆さんに大変ご迷惑をおかけして、不安を与えてしまい申し訳ありません。改善策と言うことで一つ、運転士が非常に不足しているということもありますので、育成していくということ。そして運転士の待遇改善もしっかりやっていくことが重要だと思います。

これからやろうと思っていますが、運転士さんは今非正規の会計年度任用職員と言うことですが、年収を約100万円アップさせていただいて、正規職員並の待遇にする。住居手当・扶養手当もつけて職業として安定させることを検討しています。

(東島デスク)
武田さん、大西市長の説明どう聞いていましたか?

(武田真一さん)
高い安全意識をもつべきプロの運転士さんたちが一年契約の非正規雇用で確保しようというのは無理があるんじゃないかと思います。大西市長が訴えていた上下分離。組織改革で正規雇用を目指そうというのが大きな狙いだったと思うんですが、今回先送りになったと聞きました。安心して働ける組織づくりの決意をお聞かせいただきたいんですが?

(東島デスク)
いま市電の運転士は80人中79人が非正規雇用。この人たちは上下分離方式で正規職員にするはずだった。しかし延期になったので当面無理ですと。ただ待遇としては平均96万円をアップする。でも非正規と言う身分は変わらない。そこをどう考えるのかということですね?

(大西市長)
上下分離にするために国に高度化計画というのを申請する必要がある。安全をしっかり優先するためにいったん精査をするということでスケジュールが延びているということですが、上下分離には確実になっていきますので、来年4月を目指していたのができなくなったので早く待遇を正規職員並にして、翌年くらいまでかかるかもしれませんが、しっかりとした待遇で迎え入れたいと思います。

(武田真一さん)
市電職員が自分の将来や市電自体の将来像と言うのを明確に描くことができなければ人材も集まらないと思いますし、そこが最大のポイントだと思いますので、必ず実現していただきたいと思いますが、決意をお聞かせいただけますか?

(大西市長)
確かに取り組んで頑張っていきたいと思います。ことし話題になったのが「交通系ICカードの廃止」。まずは武田さんどう思いますか?

(武田真一さん)
実は交通系ICにそれほどこだわらなくてもいいのではないかと思っています。チャージが必要で、常に残高を気にしていなければいけないという面もあります。市電で導入が進んでいるというのがクレジットのタッチ決済です。これは逆で、あとで精算する「ポストペイ」方式。大阪の地下鉄などで導入されていて、残高を気にせずに済むので便利だと思う。JRとの乗り継ぎで不便を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、市電の持続可能性とバランスを考えると市民としても感受しなければならないと思うんですがどうでしょうか。

(大西市長)
私は普段市電・バスに乗ってみなさんがどう精算しているかなど見るんですが、今まで使えていたものが使えなくなるのは不便だと思います。ただやはり新しいカード決済なども導入されるので改善されるのではと思います。

(東島デスク)
話があった「ポストペイ」も検討してみては?

(大西市長)
どういう決済のあり方がいいのかは、よくほかの交通事業者の状況も確認しながら研究していきたいと思います。

(東島デスク)
次は市電の延伸問題です。市電の延伸は大西市長初当選からの公約。

(大西市長)
市長になるときから上下分離とか延伸についてはマニフェストに掲げていますけど、20年以上前から延伸した方がいいと議論があって、ようやくたどりついている状況です。

(東島デスク)
現在はAラインとBラインの2路線。かつては最高6の路線がありました。

(大西市長)
公共交通のネットワークが張り巡らされると、みなさんが乗りやすくなりますから、当然利用客も増えていくし、より乗ろうと思う人が増えるということで、路線を増やすことを検討しているところです。

(東島デスク)
今議論になっている1本が健軍から市民病院へ延びる東町線。このまま進めば、2031年度にも開通かと言われていますが?

(大西市長)
今、その予定で設計の予算なども議会で承認いただいたのでそういう段取りで進めています。

(東島デスク)
ここはだいたいメドもついて、次をどうするかということですが?

(大西市長)
ここをまずやりきるというのが一つですけど、それ以外に鉄道のJR駅の南熊本駅と街なかで以前結ばれていた路線がありますけど、そういった路線を検討するとか、乗り換えをしてみなさんがあちこちに公共交通で行きやすい街をつくるということで検討も進めています。

(武田真一さん)
東町線はかなり現実に近づいているということですが、そこから先。人口減少という現実もあると思いますし、莫大な投資をどこに向けるのかという問題もあると思います。例えばいまある路線で新型車両を導入するとか自動運転を研究するとか、さらに技術革新や効率化を図っていく方がいいのか。でもやはり路線をコストをかけて広げた方がいいのか。どっちが将来に対する投資としてふさわしいのかを冷静に考えた方がいいのでは。

(東島デスク)
市電を1キロ延伸するのにどれくらいお金がかかるか熊本市に尋ねました。その結果1キロあたり約88億円ということがわかった。莫大なお金ですよね?

(大西市長)
熊本市だけでやるのではなく、国の補助などが出ますので、実質的負担は1/3くらいで延伸事業を行うことができます。できるだけ市民の負担を抑えるということ。それから東町線もシミュレーションをすでにしていて、黒字になることが見据えられています。市民病院とか自衛隊だけじゃなくて、学校もありますし、住宅・商業施設もありますので、あのあたりのみなさんが公共交通に乗りやすくなりますから、車の利用が減る。あの辺の渋滞はひどいので、少し緩和することもできるので、投資するメリットは大きいと考えている。

(武田真一さん)
そこから先はどうなんですか?公共交通機関としてさらに広げていくのか、空港から市内へのアクセスを改善する課題もあると思いますが、市電はどう向かっていくんでしょうか?

(大西市長)
やはり多くのみなさんが利用しやすいような計画をしていくということ。それから空港などとのアクセスについてはJR豊肥線の延伸が県とも検討しているので、こうしたことが公共交通のシフトにずいぶん進むんじゃないかと思います。

(緒方キャスター)
市電の改革、待ったなし。来年から新しい世紀を刻む市電、ぜひ熊本の暮らし支える未来をつくってほしい。ありがとうございました。大西市長には、もう少しお付き合いいただきます。

大西市長の資金管理団体の収支報告書をめぐる問題です。個人で献金した住所が企業などの所在地となっているケースが複数確認されました。政治資金規正法では、政党以外への企業・団体からの寄付は禁止されています。

(東島デスク)
大西市長は11日の会見で「個人献金で問題ない」と釈明したが、個人の献金なのに住所が企業はおかしい、筋が通らないのではと思うのが人情かなとは思いますが?

(大西市長)
企業というよりも、寄付をされる方の申込書に書いてある住所を我々は載せて、事務所で県の選管に届け出ています。住民票にある住所で描きなさいと法律に書いていないので、みなさんが申請された住所になっているということです。いま県選管に「住民票がある住所を書きなさいということなのか。いまの状態では違法ではないということなのか」見解を尋ねています。

(東島デスク)
ようするにそこに怪しいことがあるかですよね。

(大西市長)
私はこれまでも無所属で活動していたので、個人の方からの寄付で事務所の運営などやっていました。献金をいただいたから企業に有利に働くようにするとかいうことは一切ないということです。

(東島デスク)
疑念を持たれるようなことはない?

(大西市長)
まったくないです。言い切って結構です。

(緒方キャスター)
引き続き、市民のみなさんにも丁寧な説明をしていただきたいと思います。
大西市長ありがとうございました。
最終更新日:2024年12月12日 21:10
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