「安全管理体制の構築優先」トラブル続出の熊本市電「上下分離方式」移行を1年近く延期する方針
熊本市の大西一史市長は22日の市議会議会運営委員会で、トラブルが相次でいる熊本市電の「上下分離」方式への移行を、安全管理体制の立て直しを優先するため予定していた来年4月から1年近く延期する方針を示しました。
熊本市は市電の運営について、運転士の雇用など運行に関する業務を市が出資する公社が担い、車両や駅の管理を市が直接担う「上下分離方式」の運営を来年4月から始める予定でした。しかし、信号の見落としが11月に2週連続で発生するなど熊本市電では安全にかかわるトラブルが今年、14件発生しています。
これを受け大西市長は、安全管理体制の構築を優先するとして、上下分離方式への移行を延期するとしました。
■大西一史市長
「公共交通の使命である安全を確保するためには、やむを得ない判断であると考えております」
上下分離方式を導入するには国交省から計画の認定を受ける必要があります。大西市長は市電トラブルの検証委員会がまとめる最終報告書も踏まえて、上下分離の計画を提出したいとしていて、延期は1年近くかかるとみられます。
最終更新日:2024年11月22日 18:56