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「かもしれない段階でも連絡を」虐待疑われる子どもを保護する訓練

2023年11月6日 18:19
「かもしれない段階でも連絡を」虐待疑われる子どもを保護する訓練

昨年度の熊本市児童相談所を含む県全体の児童虐待の対応件数は前年と比べ1.18倍の2764件で過去最多となりました。2011年度は708件でしたが、年々増加しています。

虐待を防ぐため、児童虐待防止法では、虐待を受けている子どもを発見した場合、児童相談所への通告が義務付けられています。

その経路、いわゆる児相への通告が一番多いのが警察で57.9%。次いで学校などが9%、近隣住民や知人が8.4%で、そのほか保健センターや家族などとなっています。

こうした虐待から子どもを守るために、児童相談所や警察が子どもを早急に保護することが必要なケースがあります。6日、熊本市でこの「立ち入り調査」を想定した訓練が行われました。

■訓練
「こんにちは。児童相談所のアリマと申します」

6日に行われた児童虐待対応の実践訓練。熊本県や熊本市、児童相談所の職員、警察など約30人が参加しました。訓練は虐待が疑われる家庭への立ち入り調査から始まります。

■訓練
「子どもは俺が何したと言っとる」
「もしかしたらお父さんがけがをさせたかもしれませんし」
「俺が虐待しとるというのか。勝手に決めつけるなや」

激しいやり取りが続きます。

■訓練
「我々は調査で…」
「知らん!帰れ!」

一度は追い返される児童相談所の職員ですが、今度は警察官と共に訪問し、書類を見せて説得します。

それでも拒否されると。

■訓練
(チェーンを切る)
「何勝手なことしよっとや。壊すなって」

立ち入り調査を正当な理由なく拒否された場合は、児童虐待防止法に基づき、裁判所の許可を得て強制的に子どもを捜索することができます。また、警察に協力を要請し、立ち入り調査などに同行してもらうこともできます。

そして、虐待されている疑いのある児童を無事に保護し、訓練は終了しました。

■熊本県中央児童相談所 村上善生所長
「こういった訓練を通して実際の手順を確認して経験するというのは、非常に役に立つ訓練。児童虐待かもしれないと心配な段階でかまわないので、市町村や児童相談所にご連絡をいただきたい」

もし『虐待かもしれない』と思った時は、児童相談所虐待対応ダイヤル『189番』(いち早く)まで電話してほしいということです。

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