九州で唯一、4年制大学で声優コースを開設する平成音楽大学。プロによる特別授業が行われるということで、授業を取材しました。

■平井友莉アナウンサー
「学生たちが集まる中、これからここで声優コースの授業が行われるのですが、前にはマイクスタンドが立っています。とても貴重な授業だそうです」

今年4月に開設した平成音楽大学・声優コースの1期生。

■女子学生
「すごく緊張しています」
■男子学生
「本格的な声優の仕事に近づいたような練習ができるから、とても楽しみです」

この日の講師は、実写版のワンピースなど数々の作品を手掛ける演出家の藤本直樹さん。南阿蘇村の出身です。

（藤本直樹さん）
「課題出していたでしょう？聞いている？先生から」

まずは、映画の日本語吹き替えを学びます。

（藤本直樹さん）
「日本の人が見たときに違和感がないように、日本のドラマを見るように見られるか、日本のアニメを見るように見られるか。それを一応念頭に置いている」

もう一人の講師は、声優の小森創介さん。アニメNARUTO-ナルト-疾風伝などでも活躍しています。

（小森創介さん）
「練習しても結局その音にならないんだけど、マイクの前で角度を変えたらそれ！と言われることがあります」

この日の授業は、画面を見ながらセリフを録音するアフターレコーディング。いわゆるアフレコです。

4月に入学したばかりの学生たちは初めての経験。アニメの動きに合わせて声をあてます。

少し控えめな学生たちに…。

（藤本直樹さん）
「これ（マイク）を意識しちゃうと、この距離に演技がなっちゃうので、これは忘れちゃだめなんだけど、あまりここに演技しているという意識は持たない」

さらに小森さんもアフレコに加わります。

（小森創介さん）
「彼らが優勝したのは、君が勇気を出して助けたからだ。君たちは真のチャンピオンだ。ここに来たまえ」

プロの声優と肩を並べ、貴重な経験となったようです。

■男子学生
「小森先生の演技を見て、距離感が自分がいかにつかめていないか、小森さんがいかにすごいか、身に染みて感じました」
■女子学生
「自分の声で人に感動してもらえる声優さんになれるようになりたいです」

■藤本直樹さん
「思い込みや先入観がない、まっさらな状態なので、ここから自分たちが思い込みで作っていかないように、真摯に芝居に取り組んでやっていければいいのかな。熊本発、熊本で基礎を学んで出てくるというのは初めてのケースなのかなと思うので、先輩たちの後にこういった形で続いていく人が出てくればいい」

熊本から活躍する声優を。プロの技術を肌で吸収し、これからも学びを深めていきます。