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トランプ大統領就任 関税引き上げやアメリカ産農産物の輸出…熊本の経済への影響は

2025年1月21日 18:54
トランプ大統領就任 関税引き上げやアメリカ産農産物の輸出…熊本の経済への影響は

アメリカの新大統領にドナルド・トランプ氏が就任しました。世界中が見守る政策の大転換。熊本の人たちに、どう受け止めているのか聞きました。

■トランプ新大統領
「アメリカの黄金時代が今ここに始まる」

アメリカの第47代大統領に就任したドナルド・トランプ氏。「アメリカファースト」を訴え、初日から大幅な政策転換に乗り出す姿に、熊本県民の反応は。
■40代女性
「これからどうなるのかが心配ですけど、ちょっと楽しみでもありますね。どんどん変わるんだろうな」

■60代男性
「期待はしてないですね。アメリカ自体は良くなるのかも、アメリカ国民は期待しているのかもしれないが、世界全体的にはどうでしょう」

期待と不安の声が聞かる中、若い世代が特に注目しているのは。
■20代女性
「ファクトチェックのやつ」

フェイスブックなどを運営するメタが発表した、SNSで投稿の真偽を検証するファクトチェック機能のアメリカ国内での廃止。「表現の自由」を掲げるトランプ大統領との関係を改善する狙いがあるとみられます。日本にも影響が及ぶのか…。

■60代男性
「表現の自由あるべきですけど、どこまでできるかそれは難しいですよね。自由と言っても、誹謗中傷とはまた別の話だからですね」

さらに、飲食店からはこんな声が。
Qアメリカ産の食材は?
■黒豚あご肉・魚菜彩 だいちゃん 堂路大輔オーナー
「レモンとか野菜系って結構あります」

トランプ大統領の経済対策によってアメリカ国内の物価高が長引くインフレが起き、アメリカ産農産物の価格高騰を心配しています。
■黒豚あご肉・魚菜彩 だいちゃん 堂路大輔オーナー
「ここ1年間ぐらい、ずっと物価っていうのは上がり続けていて、国産の物でも影響は多少なりとも、どの飲食店もあると思います」

飲食店にとっては、国内での値上げに加えたダブルパンチのおそれも。
■黒豚あご肉・魚菜彩 だいちゃん 堂路大輔オーナー
「メニュー内容を改変したりとか 、仕入れ先を変えたりとか、量を調整したりとか、手段を取らざるを得ないかなと思います」

また、熊本県内の中小企業の団体の代表者は。
■熊本県中小企業団体中央会 櫻井一郎会長
「一言一句に振り回されても仕方ないとには思っている。中国のことを悪く言っていたのに、習近平国家主席は好きだとかよくわからない」

このように述べ、外国製品に対する関税の引き上げの動きを注視したいとしました。

【スタジオ】
トランプ大統領の2度目の就任で、私たちの生活にどのような影響が考えられるのでしょうか。金融制度論が専門の坂本正熊本学園大学名誉教授は、次のような動きが予想されるとしています。

まずは、「アメリカから農産物を輸出したい!日本に穀物や牛肉を買ってもらおう!」ということです。さらに、「日本からの自動車の輸入を抑えたい!関税をかけてアメリカの自動車産業を活性化しよう!」ということも予想されるとしています。あくまで予測ですが、日本の農産物の消費後退と自動車産業への打撃。どちらも熊本に深い関わりがあります。

そのうえで、坂本名誉教授は、トランプ大統領の「アメリカファースト」に、県民一人ひとりが注目する必要性を指摘します。

■坂本正熊本学園大学名誉教授
「特に日本の場合はアメリカへの依存度がものすごく高いので、(アメリカ産の)農産物を買いなさいと言われ、 日本から車を売る分は抑えなさいと言われるだけで、日本の経済は影響を受ける。深刻に受け止めた方がいいと思います」

とにかく大事なのは、外交での交渉力。石破外交の手腕、進化が問われてきます。

最終更新日:2025年1月21日 19:15
熊本県民テレビのニュース