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【中継】地震の影響未だ残る氷見市のいま

2024年2月1日 19:51
【中継】地震の影響未だ残る氷見市のいま

被害からの復旧が十分に進んでいない地域では、今も生活に大きな影響がでています。

氷見市から中継です。永井さん。

私はいま、氷見市北大町に来ています。

この通りは応急危険度判定で危険を示す赤い紙が貼られている住宅が多く、ブルーシートを張った住宅も目立ちます。

元日の地震で県内では6000以上の住宅で被害がありました。

氷見市では1月31日までに全壊が89棟、半壊が140棟、一部損壊が714棟確認されています。

1日朝、近くに住む方に話を聞くと「自宅が傾いていて中にいてもめまいがするので家を解体して、別の場所に引っ越すことを決めた。ただ、業者も忙しくて解体のめどが立っていません」と先行きに不安を感じていました。

復旧に向けては持続的な支援が必要です。

そして、住む場所に不安を抱える住民が多くいる一方、富山では観光や特産品への影響も深刻です。

1月1日 KNB情報センター
「ガタガタ…」

地震発生時の映像(視聴者提供)
「わー怖いよー!」

富山県で震度5強の揺れが観測されたのは、史上初めてでした。

元日で賑わうショッピングセンターでは。

店のスタッフ
「しゃがんでください!その場で!その場でしゃがんで!」

住宅の倒壊や液状化など多くの被害があった氷見市。

冬は全国的にも有名な寒ブリのシーズン。

例年であれば大勢の観光客が訪れる時期です。しかし。

氷見市の住宅にて
「(水が)出んがです」

氷見市では一時、ほぼ全域で断水。

年間およそ120万人が訪れる観光施設「ひみ番屋街」は一時、ほとんどの店が休業しました。

ひみ水産 徳前康宏さん
「コロナ明けてブリもとれて、だんだん観光客も戻ってきたのに、どん底に落とされた気分ですね」

1月27日、ようやく全ての店で営業を再開しました。

地震の影響は富山県内の他の名産品にも。

射水市の漁港で競りに並べられたのは赤々としたベニズワイガニ。

しかし津波の影響でカニ漁の仕掛けが流され水揚げは例年の4分の1以下に。

さらに影響は、富山湾の春の味覚、ホタルイカにも。

3月からのホタルイカ漁を控えた富山市の漁港では。

水橋漁民合同組合 安倍久智組合長
「見ての通り。30センチくらい。下がっているのかなって」

地面が下がり大きな隙間が。

沖合に設置していた網も地震で全て壊れました。

そして、観光業界も打撃を受けています。

富山県では被害の少なかった地域でも宿泊施設のキャンセルが相次ぎ、その数は21000人以上。さらに今後への不安も。

富山県立山町にある日本一の高さを誇る黒部ダム。開発に使われた工事用ルートを観光用に整備した「黒部宇奈月キャニオンルート」が2024年6月に一般開放予定です。

しかし、その出発地点に向かうのに使うトロッコ電車の橋が今回の地震による落石で破損。

予定通り開放されるのか影響が懸念されています。

私のいる氷見市では多くの旅館が一時、断水で営業を休止しました。

断水が解消し営業を再開した後も、新たな予約はなかなか増えていません。

そんな中、観光業者からは「北陸応援割」に期待する声があがっています。

1泊2万円を上限に宿泊料の半額を補助する観光支援策で、3月に始まります。

3月には北陸新幹線が福井県の敦賀まで開業します。

関係者は相乗効果で活気を取り戻すことができればと話していました。

氷見市北大町から中継でお伝えしました。

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