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なぜ?児童館と防災センターを一体化 狙いは 富山県立山町

2025年2月3日 19:29
なぜ?児童館と防災センターを一体化 狙いは 富山県立山町
先月、立山町に「児童館」と「防災センター」の複合施設がオープンしました。子供たちが遊べる様々な遊具もあることからすでに多くの親子連れが利用していますが、なぜ児童館と防災施設を一体化させたのか。その狙いを取材しました。

網谷記者「子どもたちが元気いっぱい遊んでいますね~」

吹き抜けの天井を生かした、スリル満点のネット遊具に。

ボルダリングや滑り台も楽しめる山小屋をイメージした木製遊具。

合わせて全長17メートルにもなる大型遊具では、およそ50人の子どもたちが同時に遊ぶことができます。

冬の時期でも安心 子どもたちの遊び場

立山町の防災児童館複合施設「アカリエ」町役場のすぐ隣、町民会館の跡地に完成し、先月20日に一般利用が始まりました。

3児の母「屋内型なので、雨の日とか雪の日も遊ばせることができるのでとても良いなと」

2児の父「室内で遊ぶってなると、なかなか(場所が)なくって、狭いところだと公民館とかあったりするんですけど、こういう大きなところで室内で遊べるっていうのはやっぱり良いなあと思います」

冬のこの時期、富山で子育てをする人たちにとって、特に頭を悩ませるのが子どもたちの「遊び場」です。

子育て支援センターも併設された施設内には児童向け遊具だけでなく、赤ちゃん向けのおもちゃもあり幅広い年代の子どもたちが天候を気にせず遊ぶことができます。

誰でも無料で利用できるとあって、取材したこの日は立山町はもちろん、近隣市町村や呉西地区からも親子連れが足を運んでいました。

防災施設が一体でさらに安心

網谷記者「遊具が充実していて、子育て世代の心強い味方といえるこのアカリエ災害時には、町の防災拠点として活用されます」

「児童館」と「防災センター」が一体となったアカリエは、災害時には施設全体が町の拠点避難所となり職員の活動拠点としても活用されます。

遊具が設置されているこのホールには200人が避難できるほか、「児童館」は乳幼児や高齢者向けの福祉避難所として使用されます。

子どもたちの遊び場が有事の際には避難所となることで、親にとっても安心感につながります。

2児の父「子どもも災害時には不安になるでしょうし、いつも遊んでいるところがみんなの集まるところになるっていうのは安心できるのかなと思って、良い点かなと思いますね」

3児の母「普通災害の際の避難場所って体育館とか遊ぶところ、子どもが遊ぶところがないのでこういったところで避難できるってなると、子どもを遊ばせられますし、子どものストレスも軽減されるんじゃないかなと思います」

立山町企画政策課 中川大輔さん「災害が多発しているこのご時世ですので、町としても防災機能を強化するという方向性を持ちながらも、次の世代を担う子どもたちに災害に対しての対策の大切さ、防災の大切さを学んでほしいという考えがあってこの施設を整備した」

遊び通して 「防災の大切さ学んでほしい」

この施設を整備した目的のひとつは子どもたちに、防災の大切さを学んでもらうことです。

この春から利用できる屋外広場には、災害時でも地下水を利用して生活水を確保できる「防災井戸」を活用した水遊び場があるなど、遊びを通して防災に触れられる工夫が施されています。

立山町企画政策課 中川大輔さん「まずは子どもたちにたくさん来てほしいと思っています。子どもたちと一緒にお父さんお母さん、おじいちゃん、おばあちゃんといろんな世代の人がこの施設に集まってもらって、ここで楽しく過ごしてほしいと願っている」

子どもたちの笑顔があふれる遊び場であると同時に、防災拠点の役割も担うアカリエ。

町は、この施設を通じて住民の防災意識を高めていきたいと考えています。

最終更新日:2025年2月3日 19:29
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