【能登半島地震】教訓に原子力防災訓練 住民「こんなことは訓練だけで終わればいい」 富山県氷見市
県や氷見市、北陸電力など60の関係機関が参加した訓練は、石川県志賀町で震度7の地震が発生し、志賀原発2号機から放射性物質が放出された事態を想定して行われました。
小丸記者「志賀原発から半径30キロ圏内の氷見市小久米地区です。住民が、屋内退避するため一時集合場所に集まってきました」
地震のつめ跡 今も残る氷見で
志賀原発から半径30キロ圏内の小久米地区では、地震で自宅が全壊した場合も想定して住民たちが一時集合場所の公民館に集まって屋内退避する訓練を行いました。
「原子力災害に備え、速やかに建物の中に避難してください」
これまでの訓練では、住民たちはまず、それぞれの自宅で屋内退避していましたが、能登半島地震で家屋が大きく壊れるなどした教訓から、今回初めて行う訓練です。
地震で多くの住宅が被害を受けた氷見市では、今もブルーシートがかかった屋根が残っています。
住民「(自宅は)準半壊。修復にね、まだちょっと、業者が手配つかんもんで、まだそのままです。自宅でしばらく退避して、ある程度様子見てから判断ですね、そういったこともありかなと思っています」
住民「(想像すると)とても怖い。こういったところに集まってみんなで話したり、どんな状況だったかということ分かるのがいいと思いますけど」
複合災害への対応確認 「訓練だけで終わればいい」
集まった住民たちは、外気を遮断するため扉や窓の隙間を養生テープでふさぎました。
そして薬剤師からは、体内への放射性ヨウ素の取り込みを減らすための安定ヨウ素剤に見立てた飴が配布されました。
また、今回は道路が寸断されて孤立状態となった集落の住民を、自衛隊のヘリコプターで避難させる訓練も初めて行い、複合災害への対応を確認しました。
住民「こんなことが訓練だけで終わればいいなと思って。そうであってほしいと」