国指定史跡「不動堂遺跡」で 朝日町教委が県教委の許可を得ず 木の枝や幹を切る
朝日町にある国の指定史跡「不動堂遺跡」で、町の教育委員会が県教委の許可を得ないまま木の枝や幹を切っていたことが分かりました。
町側は、許可のいらない『剪定』という認識だったとしています。
朝日町の不動堂遺跡は縄文時代の巨大な竪穴住居が見つかった遺跡で、国の史跡に指定されています。
助田紫乃亜記者
「幹を残して枝がすっきりと切り落とされています」
管理する町の教育委員会によりますと、2023年4月、木から落ちる雨水のしずくが竪穴住居のカヤを腐らせるとみて、史跡内のトチやハンノキなど合わせて21本の幹や枝を切りました。
樹木の伐採など、史跡内の現状を変更するには県教育委員会の許可が必要と法律で定められていますが、今回、町側は県に対し事前に相談しませんでした。
町の教育委員会は、木を切った理由について「今回は『伐採』ではなく、許可のいらない『剪定』という認識だった。史跡を守り維持するために切った」と説明しました。
一方、現地確認をした県教委は取材に対し「今回の木の『伐採』は許可が必要な行為であり、事前に相談してほしかった」と答えました。
町側に対しては、現状変更をする際は相談するよう指導したということです。
町の教育委員会は「県の指示に従いながら適正な管理をしていきたい」としています。