東日本大震災から14年 石川から東北へ “鎮魂の祈り”ささげる
11日午後2時46分。
輪島市役所「黙とう」
金沢市内のカフェに集まったのは東日本大震災で被災し、東北から北陸へ移り住んできた人と、能登半島地震で金沢に避難している人たちです。東北からの避難者らが毎年開いてきた集会ですが、去年からは能登の被災者も招いて交流を深めています。
福島県いわき市で被災した女性は…
福島で被災した女性:
「あちらは住めるような状態じゃないから、親戚の人がひとり残っているので、そこへ最初来てました」
それでもこの14年、前向きに生きてきた思いを聞き、珠洲市から避難してきた女性も勇気をもらっていました。
珠洲市で被災した女性:
「それ(困難)を越えられて、14 年目を迎えられて大変だったなと思います。淡々とお話していらっしゃるけれども、その長い道のりも一言では語りつくせないものがあったと思います。やっぱり力になります。とてもお元気な方ですばらしい方なので、自信が少しついたというか大丈夫かなと自分で思いました。ありがとうございます」
金沢大学に通う輪島市出身の曽又丈諭生さん。
「1月1日は避難したんですけど、避難の場所から火が見えていて。まわりが森だったので( 火が)うちに来るんじゃないかと…」
能登半島地震を経験したことで東北の現状を知りたいと、先週、宮城県石巻市を訪れたといいます。
輪島市出身・曽又 丈諭生 さん:
「コンクリートの建物がガンと倒れていたり、津波はやっぱりすごいんだなと。映像とかでも(津波が来たら)逃げなきゃって感じるものを、実際にその場に行って見てきたので、言葉にはあんまりできないんですけど、あーって…」
「(能登半島地震でも)すぐ津波が頭の中をよぎったね。地震も怖いけど津波の怖さは 生々と見えるからね」
曽又 丈諭生 さん:
「災害に勝とうとするのは無理 という話も聞いたので、ふるさとが解体されたりとかしているのを見て悲しむんじゃなくて、前向きに自分にできることをしていこうと思います」
同じ経験をしたからこそ分かり合える思い。
11の会・森島 幹博 代表:
「新しい生活を始めたことで新しい人との出会いや、自分自身が思いもよらぬやりたいことを見つけたり、前向きになれることが生まれるかもしれないので、ぜひトライしてもらいたい」
お互い、いつか地元に戻れる日を夢見て… 前を向いて歩んでいます。