罹災証明書を発行された住宅が積雪でさらなる被害を受けたら…?
能登半島地震では地震により損傷した家屋が積雪によってさらなる被害を受けることも心配されます。
北陸地方の雪は「湿って重い」と言われていますが、どのくらい湿っているのか、「となりのテレ金ちゃん」で天気を伝えている小野和久気象予報士に聞きました。
小野気象予報士は、雪を融かした量を利用して何ミリの水で何センチの雪が降ったか比較する「雪水比」を、平年の1月の値で計算しました。
雪水比は、値が小さいほど湿った雪ということになります。
これによると、札幌の雪水比が1.26なのに対して、金沢は0.26。
単純計算で、金沢の雪は札幌より5倍近く湿っているという結果が出ました。
このような「湿って重い雪」が積もって、例えば半壊の罹災証明書が発行されていた住宅が全壊した場合、どうすればいいのでしょうか?
罹災証明書は生活再建支援金の申請や、建物の公費解体などに必要な書類です。
珠洲市と能登町、志賀町は積雪で状態が変わった場合、罹災証明書を再申請すれば再調査してくれるということです。
これにより、例えば「半壊」の判定を受けた建物が、積雪で完全に倒壊してしまった場合、再調査によって、「全壊」に判定を変更した罹災証明書を発行してもらえます。
一方、輪島市と七尾市、穴水町では積雪で状況が変わった場合の対応は「検討中」としています。
石川県は23日から、冬型の気圧配置の影響で、加賀・能登ともに平地でも積雪となる見込みです。
積雪による建物への被害に注意するとともに、罹災証明書を受けた住宅の状態が変わった場合にはお住いの自治体にご相談ください。