×

今年は豊漁のはずが…寒ブリ漁に大打撃 港が隆起で競りできず氷も作れない…能登宇出津

2024年1月18日 12:46
今年は豊漁のはずが…寒ブリ漁に大打撃 港が隆起で競りできず氷も作れない…能登宇出津
能登半島地震の発生から18日目。
能登では水産業にも深刻な影響が出ています。
きょうは各地で雨となっており、土砂災害への警戒が強まっています。

能登町(のとちょう)宇出津から中継です。菅野(かんの)さん。

(中継)
NNN取材団・菅野 直道「能登町(のとちょう)にある宇出津(うしつ)港がみえる高台にきています。
きょうは朝から雨が降っており、1時間ほど前から雨がやや強くなり始めました。被災地では土砂災害などの警戒が続いています」
(顔出し15秒めど)

【18日・輪島市朝市通り午前9時ごろ】
「石川県では、地震の被害が大きかった能登地方や加賀地方で多いところで1時間に15ミリのやや強い雨が予想されており、気象台は、地震で地盤が緩んでいるため、少しの雨でも土砂災害の危険が高まっていると、注意を呼びかけています」
「能登半島地震では、きょうまでに災害関連死を含む232人の死亡が確認され、安否不明者も22人にのぼっています」

【18日午前・宇出津漁港】
「一方、今が最盛期の漁業も大きな打撃を受けています。寒ブリ漁の拠点である能登町の宇出津(うしつ)港は地震で地面が隆起。津波の被害も受けて競り場が使えず、現在も断水が続いているため、魚の鮮度を保つ氷が作れません」

【18日午前6時ごろ・かなざわ総合市場】
「震災後10日以上たって、ようやく、片道3時間ほどかけて金沢からトラックで氷を運び、水揚げしたブリの一部が出荷できるようになりましたが、回復にはほど遠い状況です」

【宇出津港】
石川県漁業協同組合能都支部 影 和義さん「漁港が全体的に陥没してフォークリフトも通れない。水がないので氷も作れない」

「この冬寒ブリは豊漁で、本来であれば多くのブリを出荷できるはずが、地震で営業できていない鮮魚店も多く復興の見通しは立っていません」

(中継)
NNN取材団・菅野 直道「取材した漁業関係者によりますと再建の見通しは立たないものの、地元出身の漁師が多いため今後もこの場所で寒ブリ漁を続けていきたいと話していました」
「震災から2週間以上が経過しましたが、生活を支える1次産業の立て直しにも多くの課題が残っています。以上、石川県能登町から中継でした」


一緒に見られているニュース
テレビ金沢のニュース