樹齢3000年の「弥生杉 」台風で倒れる 寸断された縄文杉ルート開通のめどは 屋久島
先週の台風10号が世界自然遺産の島・屋久島に大きな爪痕を残しています。樹齢3000年といわれる白谷雲水峡の弥生杉が倒れているのが見つかりました。島では倒木や土砂崩れにより登山道が通れなくなっていて、秋の登山シーズンを前に懸命の復旧作業が行われています。
映画「もののけ姫」の舞台になったといわれる「白谷雲水峡」。そこにそびえたつ樹齢3000年と言われる「弥生杉」が、折れて倒れてしまいました。原因は、台風10号です。屋久島は先週28日に暴風域に入り、40メートルを超える最大瞬間風速を観測しました。弥生杉が倒れているのを見つけたガイドの渡邊 太郎さんは。
(屋久島ガイドオフィス山岳太郎 渡邊太郎代表)
「島に移住して22年なんですけど22年の中でもトップクラスの風の強さで、地面から1m5,60cmぐらいのところから完全に真っ二つに倒れている状態。駐車場から整備された道を15分ほど歩けば会える屋久杉だったので、足元が不安定なご年配のお客様も屋久島の森の雄大さを直接感じていただけるすごく貴重な存在だった」
屋久島では倒木や土砂崩れなどで山間部へ行く道路が通行できない状態が続き観光業への影響が懸念されます。3日、山岳ガイドの有志21人が登山道の倒木や土砂を取り除く作業を行い、4日、環境省の担当者が状況を確認したということです。
(屋久島ガイドオフィス山岳太郎 渡邊太郎代表)
「9、10、11月は夏より気温が落ちてくるので登山しやすい時期になる。まだまだシーズンが続くタイミングでの台風だったので観光産業的なダメージもあるので(通行止めが)長続きしないようにしてほしい」
屋久島町によりますと早ければ来週始め頃にも荒川登山口から縄文杉を目指すルートが通れるようになる見通しだということです。