屋内施設で「養殖」の研究施設 水産物の安定生産めざす「獲れる魚も変わってきている中で…」宮城
公開されたのは、宮城県石巻市の県水産技術総合センターの中に今年6月に完成した「閉鎖循環式陸上養殖研究棟」で、総工費9億4800万円をかけて建設された。
従来の海面養殖などとは異なる屋内の施設で、飼育に使う大量の水をろ過して再利用するため、立地を選ばないことが特徴。
安斎摩紀 アナウンサー
「たくさんある水槽のうち一つを覗いてみると…研究用のギンザケが元気に泳いでいます」
研究棟には水温や塩分などを変えた27基の水槽が設置され、ギンザケの採卵やイワナの成長に最も適した状態を探る。
県水産林政部 中村 彰宏 部長
「近年海洋環境が大幅に本県でも変わってきている。水揚げ量も減少しているし、獲れる魚も変わってきている中でいかに漁業者の経営が安定するか。この施設を使って研究・技術開発を進めたい」
県では研究を通してノウハウを積み重ね、順次、対象魚種を拡大していくという。