「今年安いもん、張り合いない」アワビ漁15日解禁 初日の取引価格 去年に比べ3割ほど下落 福島第一原発の処理水放出の影響か(宮城・気仙沼市)
気仙沼市では、15日 アワビ漁が解禁されたが、初日の取引価格は去年と比べ3割ほど下落した。
宮城県漁協では、福島第一原発の処理水放出の影響があるとみている。
気仙沼市階上地区の沿岸では、15日 アワビ漁解禁の日を迎え、150隻以上の船が海に繰り出した。
漁師たちは、箱メガネを使って海底を覗き、かぎ竿を操り次々とアワビを引っ掛けて獲っていく。
漁師「今年安いもんね。張り合いないよ」
初日の取引価格は、去年より3割も安い10キロあたり5万8000円だった。
宮城県漁協・気仙沼地区支所 三浦千加良運営委員長「中国が買ってくれないので、国内消費だけで量が一杯一杯なっている影響だと思います。(漁師にとってアワビ漁は)ボーナスという感じで、毎年獲っているのでみんな厳しいと思います。値段が下がると」
福島第一原発の処理水放出を受け、中国は日本の海産物の全面禁輸を続けているため、国内で供給過剰となり価格の下落につながっているという。
階上地区でのアワビ漁は、来月まであと5回ほど行われる予定。