<資金が足りない!ピンチ! >仙台の冬の風物詩『光のページェント』 ”クラファン”目標2000万円に対しまだまだ届かず…
仙台の冬の風物詩といえば『光のページェント』。
今、例年の規模での開催に向けて、資金援助を呼びかけるクラウドファンディングを行っている。
9月末まで2000万円という目標に対し、現在およそ100万円。
そもそもなぜ、資金が足りないのかー。
杜の都の冬を彩る『SENDAI光のページェント』。
期間中、県内外から200万人が訪れる宮城を代表するこのイベントが、今 苦しい状況に立たされている。
先週末の仙台市青葉区の『光のページェント実行委員会』。
木村智美さん
「非常に厳しいなと…」
そう語るのは、実行委員の1人 木村智美さん。
資材高騰などによる費用の増加に対して、コロナ禍で減少したスポンサー協賛が回復せず、例年の規模で開催する資金が足りていない現状。
それに加えて、今年はもう1つ、資金不足となっている大きな理由がある。
木村智美さん
「例年メイン会場として使っていた市民広場と勾当台公園が、利用できなくなっています」
例年 メイン会場としての役割を果たし、スポンサー協賛の獲得に大きく貢献していた市民広場。
しかし、今年は仙台市役所の建て替え工事に伴って使うことができない。
その代わり、今回メイン会場とするのが西公園のSL広場。そして、こけし塔前だがー。
木村智美さん
「これまでの市民広場と比較して、人が集まりにくいところではあるので、例年通りの規模のスポンサーというのは難しい。資金繰りが厳しい中でも、なんとか光のページェントを続けていきたい」
実行委員会は、今年 新たな方法へと舵を切った。
例年にない規模でクラウドファンディングを行い、集まった金額によって開催規模を決める方法だ。
まず、現時点で決まっているのは、例年より短い『西公園通』を起点に『国分町通』まで点灯させるプラン。
支援金が第1目標の1500万円を達成すると、『東一番丁通り』まで。
2000万円を達成すると『東二番丁通り』までとなり、例年と同じ規模での開催にこぎつけるという仕組みだ。
この取り組みについて、仙台市内ではー。
街の人
「印象としては三越の前までいつも灯っている感じはしているんですけど、ぜひここまで灯ってほしいですね」
「人が集まって国分町(仙台市の繁華街)が潤ったりするので、短くなるのはきつい」
どの区間までページェントが点灯するか。それは『光のページェント』が開催アされる『定禅寺通』沿いの飲食店にとっても大きな関心事だ。
例年であれば、12月は〝特等席〟となる店では、クラウドファンディングが目標に届かなければ、今年 店の前にページェントが灯らない。
炭火串焼ダイニングTAMAMIYA・伊藤靖明親方
「(店前の)ページェントが点かないということは、考えられない、予想もしなかったこと。店からすると死活問題。コロナから始まり、物価高騰、人件費高騰、今になってもずっとつらい状況が続いているのが飲食店。率直に、つけてほしいです。もうそれだけです」
様々な思いを背負いながら、新たな方法で臨む今年の『光のページェント』。
厳しい状況にありながらも、木村さんはあきらめていない。
「仙台の冬の風物詩である『光のページェント』を、この先も続けていけるように実行委員会一同頑張っていきたい。皆さんのご支援よろしくお願いします」
竹中弘記者リポート
「『光のページェント』の開催規模を決めるクラウドファンディングは、9月末までと残り期間わずか。果たして『定禅寺通』のケヤキに例年規模で明かりは灯るのでしょうか」
総費用の4割が行政などからの支援、残り6割はスポンサー収入や個人募金。
物価や警備費が上がることで費用が増える中、市民広場というメイン場が使えずにスポンサー収入が減ることはさらに追い打ちとなる。