【そもそも.】『ノーベル賞』ってなあに?始まった経緯や選考ポイントって?
「そもそも.」の今週のテーマは、『ノーベル賞』ってなあに?
10月には『ノーベル賞』の発表が行われているが、そもそもどうして始まったものなのかー。街の人に、聞いてみた。
20代社会人
「(Qどうしてノーベル賞はじまったと思いますか?)ノーベルって人がいるんですか?ノーベルって人が、すごいなって思った人を称えるために」
20代大学生
「ダイナマイトで得たお金を出すことで人類のために発明をするように願って(始まった)」
50代男性
「(Q何人で選んでいると思いますか?予想でいいです)じゃあ10人ぐらいで…。賞金がでるんですが1億ぐらい?」
今回話を聞いたのは、日本の研究者育成のために『ノーベル賞』の研究などをする赤池伸一さん。
そもそも『ノーベル賞』は、「ノーベルの遺言」によって始まったもの。
このノーベルがどんな人かというと、インタビューにもあったが、スウェーデン出身でダイナマイトを発明。それによって得た富で『ノーベル賞』を創設し、人類に最も大きな貢献をした人に毎年賞が贈られている。
1901年の創設当時は、こちらの部門だったが、のちに経済学賞が追加され現在は6部門ある。
受賞すると、その年によって変動はあるが数千万円ほどの賞金がありこの金額の大きさや歴史の長さという点から、世界的に権威のある賞といわれている。
それでは、どうやったら受賞できるのか?
推薦をもらわないと、いけない。
選考スケジュールを見ると、前の年の9月ごろに(つまり来年の選考が今年の9月にもう始まっている)受賞機関が世界中の研究者に推薦依頼書を配る。
ここで推薦されない、と選ばれることはない。
この推薦状は2000~3000通戻ってくるが、それを学者など5人の選考員によって絞り最終的に本会議で決定されるという流れ。
選考で重要視されているのは、例えば物理学賞だと”最初”の発見・研究であること生理学・医学賞であれば”最高”の発見そして人類への貢献度などがあげられる。
赤池さんの研究によると、受賞者の平均年齢は60代後半。
今年は化学賞や文学賞で40代や50代の受賞者がいたが、平均的にみるとこのぐらいだそう。
一方、その受賞の対象となる研究をしていた年齢はおおむね30代後半と、かなりタイムラグがある。
これは受賞者の数が限られる一方で、研究者の数は増えていることなどが要因ということだが、受賞者にとっては念願の受賞となる。
さて、日本の受賞者はこれまでに28人。
最も多いのは物理学賞だが、経済学賞はまだ受賞者がいない。
宮城ゆかりというと、東北大学を卒業し2002年にタンパク質を分析するための新しい手法を開発したとして化学賞を受賞した田中耕一さんが思い浮かぶと思う。
ただ、田中さんは、受賞者のほとんどが博士号や医学博士号を持つ中で博士号を持っていなかったり、“企業”の研究者だったりと経歴が受賞者の中でも異例。
ちょっと意外な人が選ばれることが、近年の傾向としてみられるという。
『ノーベル賞』は、10月14日に経済学賞の受賞者が発表される。