「いろんなところで差別受けた…」旧優生保護法で不妊手術強いられた被害者に、村井知事が直接謝罪(宮城)
旧優生保護法のもと不妊手術を強いられた宮城県内の被害者に対し、村井知事は12日に直接謝罪の言葉を述べた。
村井知事)宮城県を代表してこの場をお借りし、心よりお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした
12日午前、旧優生保護法のもと不妊手術を強いられた県内の被害者らが県庁を訪れ、村井知事は直接謝罪の言葉を述べた。
被害について初めて声を上げた県内に住む飯塚淳子さん(仮名)は、知事から謝罪を受け、長年の苦しみを訴えた。
飯塚淳子さん(仮名・70代)
「優生手術は、私から幸せな結婚や子どもというささやかな夢を全て奪いました」
旧優生保護法をめぐっては、1月17日に国が被害者と配偶者などに補償金を支払う法律が施行され、県によると、県内では2月10日時点で200件にのぼる相談が寄せられ、これまでに54件の補償金請求を受け付けたという。
弁護団は、村井知事に対し県内の被害者全員を救済するために個別通知を行うよう要望し、県と定期的に協議を重ねていきたいとした。
旧優生保護法被害仙台弁護団・新里宏二団長
「県と対立関係ではなく、被害者の補償ということに向かって一緒に歩み出していきたいという思いでしたので、それは一定共有できたのかな」
面会を受け、村井知事はその後の定例会見で心境を語った。
村井知事
「3人の方からいろんなところで差別を受けたと聞いて、目が熱くなった。自分や家族が同じ状況だったらどうだったろうと思うと、いたたまれない思いがした」
県は、補償金制度の周知を行いながら、今後 被害者や関係者に対し状況次第で個別の働きかけも進めていきたいとしている。