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【公示地価】宮城県、13年連続上昇…トップ10の半分以上は仙台駅東口エリア

2025年3月18日 18:30
【公示地価】宮城県、13年連続上昇…トップ10の半分以上は仙台駅東口エリア

国土交通省は18日、「公示地価」を公表し、宮城県全体では13年連続の上昇となった。

伊藤有里 記者
「商業地としての最高額は仙台駅の目の前にあるこちらのビルがある地点です。1平方メートルあたりなんと、475万円です。」

県内の商業地で最高額となったのは、43年連続で青葉区中央1丁目の調査地点。
1平方メートルあたり475万円で、去年より3.7%上がった。

そもそも「公示地価」とは、国交省が調査した今年1月1日時点での土地の価格で、適正な取引の目安となるもの。

今回、県全体の地価は平均で4.5%上昇した。
上がり幅は前回よりも小さくなりましたが13年連続で上昇し、全国平均の2.7%も上回っている。

なかでも目立つのは仙台駅東口の値動きだ。

伊藤有里 記者
「地価上昇率トップ10のうち半分以上を占めたのが仙台駅東口のエリアです。背景には大型商業ビルの進出もあるようです」

県内の商業地を上昇率でみると、トップ10のうち榴岡、宮城野、鉄砲町など仙台駅東口エリアが8地点が占めた。
なかでも最も上昇率が高かったのは仙台駅東口エリアの若林区新寺1丁目で、16.8%の上昇率だ。

西山総合鑑定所 西山敦 不動産鑑定士
「仙台駅の東口エリアは、開発意欲が相変わらず強い。西口に比較してまだ地価水準に割安感がある。分譲マンションの建設、オフィスビル、ホテルの進出といったことで、投資対象エリアとしての注目度は高い」

住宅地で見ても、県内で最高額となったのは仙台駅東口エリアの宮城野区小田原弓ノ町で、去年より12.2%上昇して、1平方メートルあたり59万7000円となった。

仙台駅東まちづくり協議会 松坂卓夫理事長
「土日はやっぱり買い物面、前とは全然。ましてやプロ野球の開催日となると(人が)入り乱れて…」

仙台駅東口のまちづくりに長年携わってきた松坂卓夫さんはこう語る。

仙台駅東まちづくり協議会 松坂卓夫理事長
「やはりヨドバシカメラさんの商業施設の開業というのが3年目迎えますけど、いまだに影響は続いてる傾向にある。開業する前と今では人通り、車の動きみても町の活気は違う」

これは1993年、かつての仙台駅東口の映像。

JR仙石線の駅と線路は、2000年に地下化された。

2005年には、それまでの宮城球場が楽天イーグルスの本拠地に。
東西自由通路も改良され、大きく雰囲気が変わった。

割安感を背景に発展を続ける仙台駅東口。
松坂さんもその動きが続くと考えている。

仙台駅東まちづくり協議会 松坂卓夫理事長
「西口と違って都市基盤整備が30~40年かかってできたエリア。まだまだこの辺のエリアは不動産開発の余地があるのでまだまだ変わりつつあるかと思います」

そして、東口エリアを越えて、県内の住宅地の上昇率が最も高かったのは富谷市あけの平。
去年より12.7%上昇していて、仙台市内と比べた時の“割安感”が要因として挙げられている。

また、台湾の大手半導体工場が撤退を表明した大衡地区ですが大きな値動きはなく、今回の調査に関わった不動産鑑定士は「進出から撤退までが早く、周辺の土地価格に影響するまではならなかった」とみている。

一方、仙台から距離がある内陸部や震災で被害があった沿岸部は、人口流出や高齢化による経済活動の低迷が影響し、下落が顕著となっている。

商業地で最も下落率が高かったのは大崎市鳴子温泉のマイナス5.7%で、仙台圏とそれ以外のエリアで差が広がる結果となった。

最終更新日:2025年3月18日 18:34
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