【目的は、幼い頃から金銭感覚を身につける】中学生対象の「人生の買い物」体験学習(仙台市)
「貯蓄」から「投資」へ。
国が経済活性化を目的に来年1月から新NISAをスタートさせるなど、今 お金に関わる新たな選択肢が出てきている。
高校生の金融教育が必修となるなか、仙台市は中学生を対象にお金に関わる生活設計の体験学習を進めている。
仙台駅前の商業施設アエルの中にあるこちらの施設。
若林区の六郷中学校の3年生が集まっていた。
男子生徒2人「4人家族でやってます。(Qお子さんいるんですか?)子どもが2人います」
女子生徒「40歳です。13歳と10歳の子どもがいます。(年収は)598万円です」
生徒たちが話しているのは〝自分が演じるプロフィール〟。
年齢や家族構成、収入など、それぞれ割り当てられた役割の中で、自分たちで生活設計を組み立てる。
「ファイナンスパーク」と呼ばれるこのプログラムは、仙台市が中学生を対象に行っているもので、幼い頃から金銭感覚を身につけることが目的だ。
女性生徒「できるだけお菓子とか水道とか は節約したくて、電気とかも。習い事とか旅行とか好きなのでその辺は高めにしたい」
家賃や水道料金、旅行やレジャーの費用までおよそ15項目。電卓を使って「1か月の支出計画」を考えるが。
先生「(収入を)超えたの?見合ってない見合ってない。手取りの月収に対して、良いところに住んでいるっていう。譲れないの?受け入れも大事だと思うよ」
このプログラムの特徴の1つは、実際の企業がブースとして展開されていること。
JR東日本や宮城トヨタなどが出展し、よりリアルに生活設計を考える仕組みだ。
女子生徒「一軒家買いました。月6万8000円です」
男子生徒「(Q何買いましたか?)SUVですね、格好良かったので202万、月にすると5万6100円です。今まで(値段を)見たこととかないのでこんなするんだというのはあります」
プログラムを通じて完成したのは、生徒ごと十人十色の将来設計。
体験したからこそ、お金の大切さや計画の難しさを実感したようだ。
反省会で生徒は「家族構成によって変化する一人一人のお金の使い方の変化などいろいろなシチュエーションで考えることができたので、これからの生活にも役立てていきたいと思いました」
仙台市教育局・学びの連携推進室 村上秀樹さん「今日の体験活動を活かして、大人になった時成人した時に自分が有意義な生活を送っていけるようなところに繋げてもらえれば」
若い年代から進められる将来設計の体験プログラム。
お金に関わる常識や仕組みが変化する今、自ら将来を考える力がこれまで以上に求められているのかもしれない。