海上保安庁初の “女性海猿” 誕生「失敗を恐れず何でも挑戦できる潜水士に」配属は長崎海上保安部《長崎》
女性初の “海猿” が誕生しました。
海での人命救助などにあたる「潜水士」に、女性海上保安官が配属され、長崎海上保安部で辞令が交付されました。
(長崎海上保安部 本野 勝則部長)
「長崎海上保安部 巡視船でじま潜水士を命ずる」
辞令が交付された 海上保安官の濵地 多実さん23歳。
女性の潜水士への配属は海上保安庁で初めてです。
(海上保安官 濵地 多実さん)
「女性初ということは気にしていなくて、知識や体力面でしっかりくらいついて、早く先輩方のようになれるよう頑張る」
「海猿」とも呼ばれる潜水士。
小学生の頃に見た映画で、その姿に憧れて志したそうです。
全国1万4000人の海上保安官の中で、約120人しかいない潜水士は、海難救助の精鋭。
今年5月から約2か月間の研修では、5キロのおもりを持ったままの立ち泳ぎや、視界の悪い海中での潜水など、過酷な訓練に挑み技術を身につけました。
(長崎海上保安部 濵地 多実さん)
「分からないことばかりで不安はいっぱいあるが、失敗を恐れず何にでも挑戦できる潜水士になりたい」
(長崎海上保安部 本野 勝則 部長)
「場合によっては、自分の命すら危ない状況になるかもしれないが、1人でも多くの人命を救助できるよう頑張ってほしい」
長崎海上保安部では去年、潜水士の出動が13件発生しています。
濵地さんは今後も訓練を重ね、事故が起きた場合の出動に備えます。