日米両国から参加「引き継ぐことが我々の使命」80年前の戦闘機交戦で戦死の日米搭乗員追悼式《長崎》
太平洋戦争中、戦闘機で交戦し亡くなった日米両国の搭乗員を追悼する式典が、諫早市で開かれました。
80年前の11月21日、アメリカ軍のB29爆撃機と大村海軍航空隊のゼロ(零)戦が白木峰の上空で交戦。
B29は小長井町沖に墜落し、アメリカ兵11人が犠牲となりました。
このB29を体当たりで撃墜した大村航空隊所属の坂本 幹彦少佐も、翌年1月に多良岳の山中で遺体が見つかりました。
彼らのめい福を祈り、1993年に建てられた鎮魂碑の前では有志の市民でつくる「日米友好追悼の会」が節目にあわせて「追悼式」を開催しました。
日米友好追悼の会の荒川明継会長 74歳。
陸軍大尉を務め、鎮魂碑の設置に尽力した父 斗苗さんの思いを受け継ぎ、活動をしています。
(日米友好追悼の会 荒川 明継 会長)
「平和な世界を作ろうという意識がものすごくある。それを引き継ぐことが我々の使命」
式にはアメリカ海軍や近くの学校などから約130人が参列し、平和への決意を新たにしました。
(アメリカ海軍佐世保基地 マイケル・K・フォンテーン司令官)
「第2次世界大戦以来、私たちアメリカ人と日本人が築き上げてきた絆を大切にし、平和な世界を目指して、ともに努力し続けること以外に戦争の犠牲となった人たちへの敬意を表する方法はない」
(諫早商業高校 生徒会長 末岡 志帆さん)
「私たちはきょう、平和のバトンを受け継ぎました。次は私たちが後世に語り継いでいく、伝えていく番だという決意を新たにしている」
参列者らは鎮魂碑にウイスキーを捧げ、犠牲者のめい福と恒久平和を祈りました。