県内「1307件が車同士の事故発生」交通事故捜査の精度・技能を高める車の衝突実証実験《長崎》
警察の交通事故捜査の精度と技能を高めようと、車の衝突実証実験が大村市で行われました。
衝突実証実験には、実際の車を使いました。
交通事故捜査の解析に必要なデータの収集を目的としていて、県内の各警察署の交通事故捜査員 約40人が参加しました。
実験では、ブレーキから足を離してしまい車が自動的に動いてしまう「クリープ現象」を再現。
時速は7キロほどですが、停止している車に衝突すると、その車には傷やへこみ痕がくっきりと残っています。
衝突された車の運転席に座っていた警察官の感想は。
(大浦警察署 交通指導捜査係 柴原大志 巡査)
「心構えができている段階で衝突しても、結構 頭が前後に揺さぶられるような感じ。思っている以上に衝撃は強かった」
衝突実験に続けて行われたのは、事故捜査のシミュレーションです。
(解説)
「(バンパーについた傷など)こういうところを見る。横方向に縦状に傷がついているのを見つけることで、追突していることを判断していく」
交通事故専門の鑑識官の指導を受けながら、へこみの位置や形、キズの方向、ホコリの付き具合など 注目すべきポイントを確認しました。
また ぶつかった瞬間の約0.1秒間をスーパースローカメラで再生し、詳細に検証を行いました。
(大村警察署 交通指導捜査係 寺田 龍希 巡査長)
「現場で実際にぶつかる瞬間を見て捜査することはないので、間違った判断をしないように自分の判断材料にしたい」
(県警本部 交通指導課交通事故鑑識官 福﨑 浩之 警部)
「衝突現象というのを詳しく知ってもらったうえで、正確な事故捜査に役立ててもらいたい」
県内では今年に入り、3日までに1574件の交通事故が発生していて、このうち1307件が車同士の衝突事故となっています。
警察は車両の前後左右の確認不足が主な要因だとして、注意を呼び掛けています。