エッグショック再び?「物価の優等生 “卵”」価格の上昇傾向続く スーパーや飲食店では困惑《長崎》
コメの高騰に続き「物価の優等生」と言われた “卵” の価格も上昇傾向が続いています。
おととし鳥インフルエンザなどの影響で卵不足に陥った “エッグショック” の再来を不安視する声が聞かれました。
長崎市のスーパーマーケットジョイフルサン本原店。
(客)
「毎日(卵を)使っている。実際に上がっていると思うが、(価格上昇に)慣れてしまってこれより上がったら本当に困る」
(客)
「5人家族なのですぐなくなる。1週間で2パック使うのでかなり消費している。苦しいので安くしてほしい」
13日のMサイズの卵10個入りパックの価格は、税込み302円。
ただ 家計を応援しようと「215円」と店頭にはお得な価格の卵も。
企業努力で価格を抑えて販売しています。
(ジョイフルサン本原店 久保 貴志副店長)
「上昇している。8月夏場くらいから上がってきて、1月で特に上がった。1年前は150円超えたくらいで提供できている時もあったが、今はなかなかそうはいかない」
JA全農たまごによりますと、卵1キロ当たりの卸売価格は去年2月「180円」でしたが、13日時点で「300円」に。
史上最高値を更新し “エッグショック” と呼ばれた2023年3月から5月の「345円」に迫る水準まで上昇しています。
ジョイフルサン本原店では、在庫を多く保管していることから当分はお得な価格を維持できる見通しですが今後、価格がさらに上昇するのではと不安を隠せません。
(ジョイフルサン本原店 久保 貴志副店長)
「商品の売り場に出し切らない部分の置き場になっている。ほかのものもいろいろと高くなっているので、卵はなんとか客の負担にならないようにしたいと思っている」
影響は飲食店にも。
佐世保市下京町に3年前から店を構える「虎叙麺」。
手打ちのそばや定食など、様々なメニューを提供していますが、中でも一番の人気メニューが…
(虎叙麺 野中哲也 店長)
「1番でるのはカツ丼。一日20食ほど出る」
とろとろの卵に、低温調理した五島の豚を乗せた「カツ丼」です。
卵は平日で2パックから3パック、客が多い休日は4パックから5パックほど使うそうで…。
(虎叙麺 野中哲也 店長)
「1番大打撃。値上げを検討している」
卵の高値がこのまま続けば今後、値上げは避けられないと肩を落とします。
卵の価格高騰の要因について農林水産省は、鳥インフルエンザの感染が相次ぎ、供給が減ったことを挙げていて、全国では先月だけで1月としては過去最多となる648万羽が殺処分されています。
価格高騰はしばらく続く見通しとしていて、養鶏農家などにはさらなる警戒と対策の強化を呼びかけています。