【警察官が解説】‟国際電話”による特殊詐欺に注意！ 手口や被害に遭わないための対策は？
最近、被害が増えている‟国際電話”による詐欺。鳥取県警生活安全企画課の波田貴幸警部補とともにお伝えしていきます。
これから年末にかけてさらに増えると予想されます。これからの時期、お金を使う機会が増えますので、さらに、注意が必要になります。
実際に、被害に遭った女性の証言を聞きました。
■犯人の手口とは？
今年10月、鳥取市に住む女性の家にかかってきた1件の電話。発信元の番号の表示はなく、電話に出てみるとー。
犯人と思われる男
「私は警視庁のものです。あなたをある犯罪の共犯者として捜査をしています。ご自身の身の潔白を証明したいのであれば私たちが証明しますので、まずはインターネットバンキングからお金を送ってください」
女性は、警視庁という言葉を信用。男に言われた通り、インターネットバンキングを使い、指定された口座に複数回にわたって振り込み、約3200万円をだまし取られました。
（中山アナウンサー）
こちらは、実際に起こった事件ということですが、波田さん、この詐欺の特徴はどういったところにあるんでしょうか。
（波田貴幸警部補）
まず、「インターネットバンキングから送金を求められる」という大きな特徴があります。
特殊詐欺というとコンビニで電子マネーの購入やATMでの送金を思い浮かべる人が多いと思います。これらは、家族や店員などおかしいと思った人が水際で防止してくれる可能性があります。
しかし、インターネットバンキングは自分の目しかないので、自分が気付かなければ防ぐことが出来ません。そこを狙って犯人はインターネットバンキングを指定してくるんです。
もう一つの特徴は、「＋」や「010」から始まる番号でかかってくるということです。今回の事件では、固定電話だったためプラスの表示はされず、被害にあった女性は国際電話と気付きませんでした。
しかし、携帯電話の場合、「＋」が表示されることもあります。その番号は、海外からの電話を意味しているので、注意してください。
固定電話だけでなく携帯電話にかかってくることもあるので、他人事とは思わず、誰もが狙われていると思った方がいいかもしれません。
（中山アナウンサー）
では、被害に遭わないためにどうしたらいいのでしょうか。
（波田貴幸警部補）
「＋」から始まる番号や「010」から始まる番号は国際電話による詐欺の可能性が大きいので絶対に出ない。そして、かけなおさない。
また、警察や検察などがインターネットバンキングでの 送金を要求することは絶対にないので、そのような電話は詐欺だと思ってください。決して他人事と思わず、これらのことを十分に注意してください。
詐欺の手口は、より巧妙になっています。被害に遭わないことためには、まず手口を知り少しでも怪しい、不安に思ったらすぐに警察に相談してください。
