【速報】殺人隠蔽事件の病院に青森県と八戸市が“緊急立ち入り検査”で行政処分を判断 みちのく記念病院
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院内の殺人事件を隠蔽しようとした疑いで元院長と当時の主治医が逮捕された青森県八戸市の「みちのく記念病院」で19日、青森県と八戸市保健所が緊急の立ち入り検査を始めました。
過去に同様の事案がなかったかなどを調査するということです。
みちのく記念病院の元院長で医療法人理事長の石山隆容疑者と弟で医師の石山哲容疑者は、おととし3月入院していた男が同じ病室の男性を歯ブラシで刺して殺害した事件を隠そうとした犯人隠避の疑いで逮捕されました。
2人は病院関係者に指示をして死因を「肺炎」とする虚偽の死亡診断書を作成。
遺族に交付するなどして事件を隠そうとしたとみられています。
捜査関係者によりますと、死亡診断書には当時認知症の疑いで入院していた医師の署名がありました。
そしてこの医師の名前が書かれた死亡診断書が100枚以上押収されたということです。
そのうち半数以上の死因が「肺炎」で死因を偽った診断書が常態化していたとみて調べています。
さらに2人が事件のあと男性を殺害した男を閉鎖病棟に「医療保護入院」させていたことも判明。
殺人事件の発覚を免れる狙いで隠した可能性があるとみられています。
一方事件当時、主治医の哲容疑者は不在で医師が診察せずに、看護師が被害男性を治療する医師法違反の疑いがある行為をしていたことが新たに分かりました。
2人は容疑を否認しています。
捜査当局はこうした無診察治療が常態化していたとみて調べています。
事件を巡って宮下知事は17日に「医療全体の信頼を揺るがすような重要な案件」として、県としても八戸市保健所と連携して病院に特別な立ち入り検査を実施する意向を示していました。
調査結果次第では、改善措置命令や事業停止命令などの行政処分を出す可能性もあるとしています。