【豪雪災害】小学生の目線で見えづらい横断歩道も…学校開始に通学路除雪間に合うか 降り積もった雪で燃料配達も一苦労…厳しい冬続く 青森県
大雪の影響が残る青森市では灯油の配達時間がいつもより3時間多く、歩道などの除雪も完了していません。
こうしたなか国と青森市が初めて連携して除排雪に取り組み、保護者たちが通学路を除雪しました。
県内ではあさってから多くの小・中学校で冬休みが終わり授業が再開されます。
青森市の佃小学校の通学路では保護者や教職員たちおよそ30人が子どもたちの登下校の安全を確保するため通学路の除雪を行いました。
★青森放送 葛西将央記者
「こちらの横断歩道では大人の高さで見ると車は見えますが小学校一年生の目線で見ると車が見えづらくなっています」
横断歩道のある交差点では積み上がった雪で視界が悪くなっていたほか、歩道の道幅が狭くなっていました。
強い日ざしのなか、保護者や教職員たちはスコップを使って交差点の視界確保や段差を解消する作業に汗を流していました。
★佃小学校 折舘尚子校長
「すごい雪で子どもたちがここを通っていいのか悩むような道もありました」
「雪山が高くなっていて高い場所を通らないといけない通学路や屋根雪が落ちてきそうな場所もありました」
「一列で左右確認しながら車が来たらすぐ止まるとか気をつけて安全に学校に来て欲しいと思います」
青森市によりますと今月10日までに除排雪の終わっていない生活道路は15%、小中学校の通学路で40%でした。
市はあさっての冬休み明けまでに通学路の323か所を除雪し、子どもたちの安全確保に努めるとしています。
「雪山」越えて配達
この時期に欠かせない灯油の配達にも影響が。
★配送員
「山を越えていくような感じで体を埋めながらホームタンクにたどり着いてようやく給油できた」
降り積もった雪がホームタンクのまえに。
雪山を越えていかなければ給油作業ができません。
青森市内で灯油配達を行う「ヒロネン青森」では1日に配送員1人当たり、タンクローリー1台でおよそ35軒、12人で420軒程度を回っています。
道路状況が悪いため配達にも時間がかかります。
年末年始の大雪以降、配送を終えるまでの所要時間が通常より3時間ほど増え、配送員の負担が大きくなっているといいます。
除排雪が不十分な細い道ではタンクローリーが入ることができないため、一部の地区で配達を断ることもあったといいます。
★ヒロネン青森 業務課 野呂勝則課長
「なんとかお客様のところに配送しなければならないという勤めがありますので少し遅くなってしまっても」
「1軒でも多く配送できる努力はしていただいています」
生活に欠かせない灯油やガソリン。
追い打ちをかけるのが価格です。
先月、政府の補助金縮小で価格が上がったばかりですが、今月16日からさらに5円近く値上がりする見込みです。
★青森市民
「節約とは言ったって寒さには勝てないから必要なものはやっぱり必要なので どれほど上がっても…できる限り少し早く寝るとかね」
相次ぐ渋滞でガソリンの消費も増加。
平均気温が最も低くなる1月末に向けて灯油の消費も増えることが予想されるため、家計にとっても厳しい冬が続きそうです。