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3連休にクマ被害を受けた八甲田登山道の規制があす解除 観光関係者は解除を歓迎 秋の行楽シーズンの遭難にも警戒

2024年9月13日 18:20
3連休にクマ被害を受けた八甲田登山道の規制があす解除 観光関係者は解除を歓迎 秋の行楽シーズンの遭難にも警戒

クマ被害を受けた八甲田登山道の規制があす解除されます。観光関係者は解除を歓迎する一方で、引き続きクマへの警戒を呼びかけています。

★青森放送 葛西将央
「2か月半に渡り続いた登山道の規制はあすから段階的に解除されます」

八甲田の入山規制はことし6月、女性が襲われて亡くなるなどの相次ぐ被害を受けて行われていました。規制の解除は2段階で行われ あす午前7時には赤で示した毛無岱や田茂范岳などを通る3ルート14.4キロが解除に。そして来週21日からは青で示した高田大岳や谷地温泉につながる3ルート14.5キロが解除されます。酸ヶ湯温泉ではあすからの解除で登山客の利用が増加することを期待しています。

酸ヶ湯キャンプ場も今月21日から再開する予定です。

★酸ヶ湯温泉 高田新太郎主任
「ことしは登山 我慢してた人も多いと思うので楽しみにしているんじゃないかと思います クマは山の中にいますので注意しながら八甲田を楽しんでもらいたいなと思っています」

県は山に入る際 笛やクマよけの鈴を持つことや食べ物やゴミを放置しないなど対策を続けるよう呼びかけています。一方で登山道以外の森林は引き続き立ち入り禁止です。特に国立公園の特別保護地区では植物の採取が禁止されているため関係機関が禁止区域を確認するよう呼びかけています。

一方、弘前市の岩木山では秋のキノコ採りや登山シーズンを前に遭難救助訓練が行われ警察や消防パトロール隊など40人が参加しました。訓練は男性が岩木山嶽登山道で足をけがして動けないという想定で県警ヘリ「はくちょう」が上空900メートルから捜索します。

白いタオルを頭に巻いた遭難者を発見しました。また山の中ではどの色が目立つのか遭難者がタオルの色を変えて試したところ黒色はほとんど見えないことや白色か水色が目立つことを確認しました。
このあと捜索隊が山へ入り登山道の入り口からおよそ1キロ離れた岩木山3合目付近で遭難者を救助しました。

★弘前警察署 成田志生署長
「まずは携帯電話を持って行ってほしい これは位置情報が分かりますので遭難に遭ったもしくは道に迷ったら110番してほしい あとは目立つ服装で登山や山菜採りに努めていただければ」

警察によりますとことし県内では山菜採りや登山などでの遭難が38件、死者が出た事案も1件発生しています。

一方、県内にはまだツキノワグマ出没警報が発表されています。秋の行楽シーズンのクマ被害を防ごうと県は連絡会議で出没状況などの情報を共有しました。
ことし今月8日までのまとめによりますと、食害は大幅に減少したものの、目撃件数は543件と過去最も多かった去年の同じ時期を上回っています。人身被害も増えています。

★県環境自然保護課 吉田巧課長
「どうか山に入るときは基本的な事項として複数人で入るだとか可能であればクマスプレーなどを持って行く基本的な注意事項をお守りいただいて自然とふれあっていただきたいと思います」

秋は冬眠前のクマが栄養を蓄えるために活動範囲を広げるとされています。県は行楽シーズンで遭遇する確率も高まるとして、しっかりと対策をとるよう呼びかけています。

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