東日本大震災から14年 愛媛でも東北に祈り捧げ…福島からの避難者は今
未曽有の被害をもたらした東日本大震災から、きょうで14年を迎えました。
愛媛県松山市の城山公園では、柔らかな灯りをともすロウソク。
東日本大震災で被災された方への哀悼と復興の願いを込め、震災の翌年から毎年行われている「まつやま万燈会」です。
1000個のロウソクに火が灯され、幻想的な風景を作り出しています。浮かびあがるのは「笑み」という文字。1人でも多くの人に笑顔になってもらいたいという願いが込められています。
東日本大震災から14年。愛媛から東北に静かな祈りが捧げられています。
あの日から14年。松山市内の様々な場所で半旗が掲げられた、きょう。第51番札所の石手寺では、東日本大震災の発生時刻、午後2時46分にあわせて黙とうが捧げられました。
石手寺では毎年この日に震災の犠牲者を追悼し、復興を願う法要を営んでいます。
ことしは福島と宮城からの避難者9人と、地域のボランティアらが参加しました。
14年前、家族4人で福島県南相馬市から愛媛に避難してきた渡部寛志さん(46)です。
福島県南相馬市から避難 渡部寛志さん(46):
「14年、年月は経っていくけどあのときのこと、震災のとき、その前の暮らし、それからこれまでのことというのを振り返ってしまうとき、多くの人が亡くなったり悲しんだり苦しんだりするような出来事、そういう状態になってしまう人を少しでも減らせるような役に立ちたい」
ことしの法要には、福島の大学に通う長女の明歩さん(20)が6年ぶりに参加しました。
現在は郡山市で大学生 明歩さん(20):
「自分も前向きな気持ちになれたというか、福島も好きだしやっぱり愛媛も好きだな」
大学で心理学を学んでいる明歩さん。
明歩さん(20):
「カウンセラーのような仕事に就きたいと一番に考えて。今後震災があったときとか心に悩みを抱えている人とかのちょっとでも、救いまでいかないけど、気持ちを軽くできるような存在になれたらいいのかな」