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1100年以上の伝統『お弓祭り』 五穀豊穣・悪魔退散を願って2年に一度1008本の矢を放つ【高知】

2025年1月8日 18:41
1100年以上の伝統『お弓祭り』 五穀豊穣・悪魔退散を願って2年に一度1008本の矢を放つ【高知】
1月8日、高知北川村の星神社で、1100年以上の歴史があるとされる2年に一度の伝統行事「お弓祭り」が開かれました。

■井上琢己キャスター
「古式ゆかしいお弓祭りが始まりました。」

北川村木積地区の星神社で2年に一度開かれる「お弓祭り」は、1100年以上前の912年に始まったとされ、県の無形民俗文化財に指定されています。
この祭りは「千八筋」と呼ばれる1008本の矢を次々と放ち、五穀豊穣・悪魔退散を祈願するものです。

今年弓を射る「射手」を務めたのが14歳から51歳までの氏子ら12人で、片肌を脱ぎ6人ごとに横に並んで行いました。
体を大きく反らせ天に向かって弓を引き、身をかがめる独特の動作で、約17メートル先の的に向かって矢を放ちました。
矢が的に命中すると訪れた人から大きな拍手が送られ、「射手」の親族や氏子が集まり「練り」と呼ばれる祝いの儀式が行なわれます。

かつて、この祭りで弓を引くのは長男とされていましたが、ここ数年、過疎化の影響で長男以外や他の地域で暮らす親族が参加して伝統を守っているそうです。
多くの人の力で守られる伝統の儀式。普段は静寂に包まれる境内に矢の音や歓声が響きました。
最終更新日:2025年1月8日 18:41
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