インフル“急拡大”で……「タミフル後発薬」の供給、沢井製薬が一時ストップ ほかの治療薬は? 都内の病院「影響は限定的」
インフルエンザが全国的に流行する中、治療に使われる一部のジェネリック医薬品の供給が、一時的に停止されることになりました。タミフルの後発薬である沢井製薬の「オセルタミビル」で、需要が想定を上回ったといいます。大きな影響があるのでしょうか?
「インフルエンザの流行が急激に拡大し、皆さんの周りでも感染して大変だったという方が出てきているかと思います。少しだけ気になる情報が入ってきました。沢井製薬が、治療薬タミフルのジェネリック医薬品の供給を、一時的に停止すると発表しました」
小栗泉・日本テレビ解説委員長
「沢井製薬が一時供給をストップしたのは、タミフルのジェネリック医薬品『オセルタミビル』のカプセル75mgと、ドライシロップ3%です。『製造が追いつかず供給が難しい状況だ』と、医療機関などに7日伝えたということです」
「厚生労働省によると、インフルエンザの患者数(去年12月16日~22日)は36の都道府県で流行の警報レベル(1定点医療機関あたり30人以上)を超えています。東京ではほぼ全域が警報レベルになっています」
「こうした全国的な流行により、薬の需要が製薬会社の想定を大幅に上回り、製造が追いつかなくなってしまったということです」
藤井キャスター
「そうなると、『今後薬が手に入らなくなるのではないか』と不安に思う方もいらっしゃるかと思います」
小栗委員長
「8日、東京・板橋区のヒルマ薬局で状況を聞いてきました」
薬剤師
「(オセルタミビルのドライシロップの在庫は)5本か6本なんですけど、1人で1瓶くらい使っちゃう時もあるので、すぐに終わっちゃいます」
「インフルの薬も1種類じゃなくていろんな種類があるので、それでまかなっています。(ほかの薬は)いまのところ欠品せずにきています」
小栗委員長
「インフルエンザの治療薬には先発品のタミフルなど、ほかの製薬会社のものもいくつかあります。都内の病院の医師からも『影響は限定的だろう』という声が聞かれました」
「医療機関に供給されている約1か月分の薬の量(去年11月分、厚労省より)を見ると、沢井製薬が製造している『オセルタミビル』の約15.3万人分は全体の約25%。(例えばタミフルは約6.8万人分が供給されていて、)ほかの治療薬の供給はある状況です」
「また、国や都道府県が備蓄している治療薬も約3817万人分(去年10月時点)あるので、現時点では心配しすぎなくてもよさそうです。沢井製薬は供給再開の時期について、カプセルは2月上旬、ドライシロップは1月下旬を予定しているということです」
「インフルエンザの治療薬といえばタミフルのイメージが強かったので、そのジェネリック医薬品が一時供給停止と聞いて大丈夫かなと不安だったのですが、ほかの製薬会社の治療薬もあると知って、それは安心材料になるなと思いました」
藤井キャスター
「個人的に対策していることはありますか?」
かしゆか
「毎年冬になると加湿器をたいているのですが、例年の対策では追いつかず、今年は加湿器をもう1つ追加しました。乾燥もですが、手洗いやうがいなど、基本的な感染対策を心掛けています」
藤井キャスター
「供給が一時停止になったのは、タミフルのジェネリック医薬品の一部で、ほかの備蓄もあるということです」
「ただ、やはりインフルエンザは重症化する可能性もあるので、かからないことが一番です。もし『かかってしまったかな』と思ったら、うつさないようにしっかり休むなど、基本的な対策を思い出していただきたいです」
(1月8日『news zero』より)