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高知市の水泳授業中の死亡事故 第三者委員会の初会合が開かれる【高知】

2024年8月26日 18:40
高知市の水泳授業中の死亡事故 第三者委員会の初会合が開かれる【高知】
高知市の男子児童が7月、水泳の授業中に溺れ死亡した事故を検証する第三者委員会の初会合が8月24日に開かれました。

事故の状況が詳しく報告された一方で、今後の会合は非公開とすることが決定されました。

この会合は、7月5日に高知市の長浜小学校の男子児童が水泳の授業中に溺れ死亡した事故を検証するために設置されました。

委員会は一般社団法人水難学会の理事をはじめ弁護士や医師など7人で構成され、高知弁護士会の中内功弁護士が委員長に選任されました。

副委員長には鳴門教育大学の松井敦典教授を選任。松井教授は2012年、京都の小学1年生の女子児童が学校のプールで溺れて死亡した事故で、第三者委員会の委員を務めました。

会合で報告されたのは、事故の詳細な状況でした。

高知市教育委員会によると、長浜小の校長などが6月5日に南海中学校のプールの水深を測ったところ、浅い場所で100センチ、深い場所で120センチを確認しました。
翌日6日、学校側が保護者に向けた連絡では、小学校と水深が変わらない旨の文書を送っていました。
ところが事故のあった7月5日の3回目の授業の日は、水深が10センチ以上もあがり浅い場所でも114センチと、亡くなった4年生の男子児童の身長113.8センチとほぼ同じでした。

さらに教頭と教員2人が授業を行う中で、泳ぎの苦手なグループの児童20人以上を教員1人だけで指導する時間もありました。水中で男子児童が見つかるまでの約10分間、教員が姿を確認していなかったと報告されました。

事故の状況が明るみになる一方で、検証委員会はヒアリング対象の個人が特定される恐れがあることなどを理由に、事故の報告以降会合を非公開にしました。また、この日行われた南海中と長浜小の現地調査も非公開になりました。

■中内功委員長
「事故の原因であったり、再発防止策を検討するうえでもどういう経過、経緯で事故が発生したのかというのを解明することが重要。最終的には報告書として事実関係、原因とか再発防止策を取りまとめたいと思うので、そこで明らかになろうかと」

検証委員会では今年度までに報告書をとりまとめる方針で、次の会合は9月30日に予定されています。
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