備前刀の魅力を海外に発信 フランスの伝統工芸美術展に出展へ
国内需要の落ち込みを、海外の販路開拓で打開します。岡山県瀬戸内市は今日(28日)、フランスで開かれる展示会に出品するための日本刀を公開しました。
来月(12月)、フランスの伝統工芸美術品の展示会に持ち込まれる備前刀。瀬戸内市在住の刀鍛冶、川島一城さんが、地元、長船の地で栄えた福岡一文字派を倣って1年をかけて製作しました。
備前刀の有数の産地、瀬戸内市。国の重要文化財に指定されている備前刀の内、瀬戸内市で作られたのは4割を占めます。しかし1980年頃から需要が落ち込み、製作技術の保存や継承が懸念されています。
そのため瀬戸内市は備前市と連携して、アニメや漫画などの日本文化に関心が高いパリで開かれる展示会に、備前刀や備前焼を出品し、認知度の向上や販路開拓を図ります。
海外市場の新規開拓に向け、瀬戸内市の武久市長は来年(2025年)1月、川島さんらと共に、富裕層ツアーを企画する旅行会社などにPRを図る予定です。