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高齢の女性を踏切から救助  高松市の女性に香川県警本部長表彰 冷静な判断と素早い行動が命を救う

2024年7月4日 18:55
高齢の女性を踏切から救助  高松市の女性に香川県警本部長表彰 冷静な判断と素早い行動が命を救う

 今年5月、踏切の中で立ち往生していた高齢女性を救助したとして、高松市の女性が香川県警の本部長から表彰を受けました。

 感謝状が贈られたのは、高松市西宝町の淀谷めぐみさんです。今年5月下旬の早朝、犬と散歩をしていた時でした。すぐ横の踏切でのある異変に気付きました。

(淀谷さん)「おばあさんが倒れていまして、男性が必死に大声で声かけて起こそうとしていました。」90代の女性が側車付きの自転車を脱輪させて転倒。意識ももうろうとしているような状況だったそうです。その数秒後には、警報機が。

(池田アナウンサー)「こういう状況で遮断機も、もう下りていて・・・助けを求めているおばあちゃんと男性がいて。かなりビックリしたというか、パニックだったんじゃないですか?」
(淀谷さん)「そうなんです。このまま見殺しにはできないと思って。あとは意を決して向こう(の踏切)まで行きました。」

 迷うことなく行動に移せたのには、理由がありました。

(淀谷さん)「病気を患っているので、あと何年生きられるか分からないんです。残り限られている状態なら、人のために命を使っても良いかなと思いまして。」

 3年ほど前に希少ガンと診断された淀谷さん。「助けたい」という強い意思とは裏腹に、行動は冷静でした。列車の非常停止ボタンを押した後、連れていた愛犬のリードを安全な場所にくくりつけ、高齢女性が取り残された踏切へ。遮断機をくぐって、高齢女性を助け出しました。

(淀谷さん)「いや、もう無心ですね。ただ、助けることにだけ集中していました。」

 救助を終えた時、列車は淀谷さんが非常ボタンを押した踏切で停まっていたということです。

(淀谷さん)「自分の行動が後になってから信じられなくて。よくあんな行動が出来たなと。(高齢女性も)特に大事に至らず、まだ入院しているらしいんですけど。早く退院して、いつも通りの生活を送ってもらえたら、言うことないです。」

 冷静な判断と勇気ある行動が1人の命を守りました。

    西日本放送のニュース