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【第2期政権始動】「アメリカ黄金時代始まる」トランプ氏の大統領就任で静岡県内への影響は?関係者も動向注視

2025年1月21日 16:59
【第2期政権始動】「アメリカ黄金時代始まる」トランプ氏の大統領就任で静岡県内への影響は?関係者も動向注視

日本時間の未明、アメリカの首都ワシントンで第47代大統領に就任したドナルド・トランプ氏。

(トランプ大統領)
「アメリカの黄金時代が今まさに始まる。きょうから我々の国は繫栄し世界中から再び尊敬されることになる。とてもシンプルに私はアメリカファーストで行く」

宣誓後に行われた就任演説では「アメリカ第一主義」を強調、最優先事項と掲げる不法移民に関しては、メキシコとの国境において国家非常事態を宣言し、軍隊を派遣すると表明しました。歴史的なインフレへの対策については…。

(トランプ大統領)
「国家エネルギーの緊急事態を宣言する。私たちは掘って掘って掘りまくるアメリカは再び製造の国に戻る 我々が持っている世界最大の石油ガス資源を使う」

また、アメリカの労働者や家庭を守っていく貿易システムを是正すると述べました。

(トランプ大統領)
「国民に対して課税をするのではなく、関税を海外にかけて課税することで国民を豊かにする」

そして、ワシントン中心部で開かれた支持者らを集めたイベントで、複数の大統領令に署名しました。大統領令への署名をホワイトハウスの執務室ではなく支持者の前で行うのは極めて異例です。トランプ大統領は、就任初日、気候変動問題に対する国際的な枠組み「パリ協定」からの脱退など、100本近くの大統領令に署名したとみられます。

トランプ政権発足は静岡県民の生活にどのような影響があるのでしょうか?静岡経済研究所の恒友専務理事は…。

( 静岡経済研究所 恒友 仁 専務理事)
「トランプ大統領は、アメリカの国内を豊かにするということが一番に出ている。ということは、その裏返しで、代償として、アメリカ以外の海外っていうのは代償を負わないといけない。コスト負担をしなければいけないということで、静岡県経済も、何らかのこれから負担が増えてくるコスト増の要因が出てくるかもしれないというのが一番の大きなところ」

トランプ大統領の就任は、私たちの生活を悩ます物価高にも大きく影響していくといいます。

( 静岡経済研究所 恒友 仁 専務理事)
「いま、物価高が県民・市民を悩ませているところだと思いますが、そのひとつの要因が輸入物価の上昇であり、その背景には円安がある。そうなると今後、円安がどうなるかっていうところに行き着くが、いまのところ、トランプ大統領の言われている政策というのは」「よく考えると、総じてインフレの要因が強い。インフレを加速させる要因が強い、そうなるとドル高になり、円安になるということがシナリオとしてみえてくる」「われわれが感じている物価高は今後も続きそうだと思う」

一方、これは、県内企業の海外展開を支援する「静岡県国際経済振興会」。通称、SIBAです。SIBAに寄せられた県内企業からの相談は、2024年度454件ありましたが、そのうちアメリカに関する相談が82件と、国別でみると一番多く、影響を懸念しています。

(静岡県国際経済振興会 長谷川 卓 専務理事)
「相談の件数の中で内容的にわけますと、貿易相談、輸出の相談がやはり一番多い。そういう意味では、関税の話で上げる話があると、やはり、輸出にはかなり影響があるということが一番心配しているところ」「ここ数年は食品関係、お茶ですとか、日本食関係のものを輸出してみたいという相談が多くなっている」

トランプ大統領は、2月1日から、カナダとメキシコからの輸入品に25%の関税を課すことを検討していると明らかにしましたが、日本を含む他の国への対応の詳細はまだ分かっていません。SIBAでは、県内でも今後はアメリカへの輸出を避ける動きが出てくるとみていますが…。

(静岡県国際経済振興会 長谷川 卓 専務理事)
「やっぱり(アメリカ以外の)他の国へって考える企業も増えるのではないかと思うが、一方で、それだけ成熟市場、大きなマーケットがある国というと、なかなか次が難しい所がありますよね」

まだ全貌がみえないトランプ大統領の政策。県内の関係者たちも、その動向を注視しています。

最終更新日:2025年1月21日 16:59
    静岡第一テレビのニュース