【最新ソウルフード事情】米価高騰続く中で注目の「おにぎり」格安やこだわりの専門店も…その秘密とは(静岡)
コンビニの定番商品で、どこでも手軽に食べられると日本人には欠かせない「おにぎり」。しかし、コメの価格高騰が続き、「おにぎり」にとっては逆風が吹き荒れる中…。
(客)
「安いですよ、安い」「『おにぎり』とても助かっています。安いんですよね」
まさかの1個84円という衝撃価格の「おにぎり」を発見。それが、静岡県内に16店舗を展開するディスカウントストアの「エスポット」。しかし、なぜ、こんなに安いのか!?
(エスポット)
「非常に厳しいのが現状です」
一方、ここ5年間で倍増しているのが「おにぎり専門店」。その人気の秘密は味と素材へのこだわり。
(おにぎり専門店)
「県内産のお米で、今一番おいしいお米を使っている」
(澤井 志帆 キャスター)
「おいしい!!」
「every.ライフ」は…コメの価格高騰で注目される激安「おにぎり」と急増する専門店の人気の秘密に迫ります。
県内に16店舗を展開し、食品から日用雑貨まで幅広い商品を扱うディスカウントストア「エスポット」。総菜コーナーをのぞくと…『320円』という格安の弁当が並ぶ中…。かなり広いスペースを占めているのが「おにぎり」コーナー。コメ高騰が続く中、大きなポップで強力アピールしているのが、1個84円という衝撃の安さ。この「おにぎり」を買うために来たという女性は…。
(客)
「お昼ご飯です。コンビニと比べて安いので」
よく、ここの「おにぎり」を買うという夫婦は…。
(客)
「『おにぎり』は、とても助かってますおいしいですよ」
この「おにぎり」を目当てに来る客もいるほどの店の看板商品になっているようですが、人気の秘密は安さだけではないようで…。
(エスポット 竹川 貴彦さん)
「厳選した国産の米を使用。弊社の工場が富士市にあるので、富士山の伏流水を使用して炊いています。ノリの値段も上がっているが、有明産のノリを、品質を落とさず使っている」
値段は安くても素材へのこだわりには妥協せず、具材の種類も豊富で常時10種類ほどのラインナップがあるそうです。そんな、こだわりがありながら1個84円と激安価格ですが、実は、コメなどの物価高騰に耐え切れず、2025年1月、やむなく10円の値上を行っていました。
(エスポット 竹川 貴彦さん)
「値上げするには心苦しいところがあったが、この価格でも納得していただけるような品質は、十分保っていけているとは思っております」
値上げしても十分安いですが、どのようにして品質を落とさず84円という値段を実現させているのでしょうか。
(エスポット 竹川 貴彦さん)
「エスポットをはじめ、マキヤグループすべての『おにぎり』を自社の工場で製造している。」
エスポットの「おにぎり」は同じグループのスーパー「ポテト」や「マミー」など全部で78店舗分を自社工場で一括製造していて、それによりコスト削減をしているのです。その数なんと1日9600個、年間350万個もの「おにぎり」を製造しているのです。さらに…。
(エスポット 竹川 貴彦さん)
「物価高騰の中でも品質を落とさず、安心の価格でご提供したいという思いが、価格を維持できている理由です」
家計の大きな味方となる激安の『おにぎり』が人気となる一方で、増え続けているのが、素材へのこだわりが強く高価格帯の商品が多い『おにぎり専門店』。ここ5年で2倍に増えていて、全国に2000店以上もあるといいます。
ここは、静岡市駿河区に3月10日オープンしたばかりの「おにぎり具利」もともとあるカフェの中に出来た、おにぎり専門店です。
(おにぎり具利 田近 義貴さん)
「静岡県産のお米を使い、県内外の色々なこだわりの商品を組み合わせて『おにぎり』を作っています」
コメに具材にもこだわっているその「おにぎり」の味とは…一押しという「うずら鳥味噌」をいただきました。
(澤井 志帆 キャスター)
「いただきます。おいしい。お米一粒一粒が際立っていてふんわりと握られていて、口の中に入れるとふわっと甘みが広がる」
(おにぎり具利 田近 義貴さん)
「お米に関しては、焼津の又平商店さんのお米マイスターに選んでもらっているので、県内産のお米で今一番おいしいお米が使われている」
そして具材は…。
(澤井 志帆 キャスター)
「ウズラの卵、ぷりっぷりですね」
(おにぎり具利 田近 義貴さん)
「薬を使わないで育てた浜名湖ファームさんのウズラの卵。発酵食で育てているので臭みやえぐみがなく黄身の味がクリア」
(澤井 志帆 キャスター)
「すべてが米のおいしさを際立たせてる」
ほかにも、蒲原で100年以上の歴史あるだしの専門店「西尾商店」のイワシ削り節をまぶした「おにぎり」や、特製の醤油ダレに漬け込んだ黄味とショウガを効かせた牛のしぐれ煮が相性抜群な「おにぎり」など、個性豊かなラインナップがそろっています。
(おにぎり具利 田近 義貴さん)
「炊き立てのお米を使っていること、素材にこだわれるのが我々専門店の仕事かなと思っています」
これだけのこだわりが詰まった「おにぎり」ですが、価格帯は250円から330円と専門店としてはお手頃価格。その秘密は?
(おにぎり具利 田近 義貴さん)
「お米屋さんに安定供給していただけることと、『おにぎり』は毎日の物なので、できる限り価格を抑えて、その分、毎日来てほしいという思いで、この値段設定にしています」「今(米の)状況はあまり良くないですが、生産者の良い商品をお届けしたいという思いで、これからも続けていきたい」
手頃な価格で愛される「おにぎり」から、素材にこだわった贅沢な「おにぎり」まで、気分と予算に合わせて、それぞれの魅力を味わってみてはいかがですか?