「バスにするかも」自由席利用者は負担増 「北斗」「おおぞら」4特急を指定席化へ JR北海道
JR北海道は来年3月のダイヤ改正で、4つの主要特急について自由席をなくし、全車指定席にする方針を明らかにしました。
自由席を利用している乗客にとっては、特急指定席分の負担が増えることになります。
来年3月のダイヤ改正で全車指定席となるのは、札幌と函館を結ぶ特急「北斗」や札幌と釧路を結ぶ特急「おおぞら」などです。
15日の定例会見でJR北海道の綿貫社長は・・・
(JR北海道 綿貫泰之社長)「来春から函館方面の北斗、すずらん、それから釧路方面のおおぞら、とかちに関して全車指定席化をし、車内での検札がいらなくなる、そういったわずらわしさがなくなる」
自由席を利用していた乗客にとっては、指定席料金およそ500円分が新たな負担となりますが、JR北海道では割引システムの導入も検討しています。
特急の全車指定席化について、釧路駅では利用客から賛否の声が聞かれました。
(釧路駅 利用客)「急がなくていいですし、席が決まっていると余裕を持って行動できるのでいいと思います」
(釧路駅 利用客)「家族を含めてしまうとたぶんバスにするか、インバウンドを考えると自由席はなくさないほうがいいんじゃないかなと思います」
また、札幌と旭川を結ぶ特急カムイやライラックは、自由席車両が現在の4両から2両になります。
一方、札幌と新千歳空港を結ぶ快速エアポートは、現在の1時間5本から午前9時から午後4時までの日中は6本に増便します。
沿線の北広島市ではファイターズのボールパークも開業し、北広島駅と新千歳空港駅間の各駅に止まる「区間快速」を、1時間に2本新たに設置するということです。
新千歳空港駅を利用する乗客はー
(新千歳空港駅 利用客)「本数が増えるよりもスピードが速くなって所要時間が短いほうがありがたい。不便になりますね、かえってね」
(中内記者)「さらにもう一つ変わることがあります。札幌駅の隣の桑園駅は、現在普通列車しか停車しませんが、ダイヤ改正後は快速列車がとまるようになります。理由は利用客の増加です」
桑園駅の1日あたりの乗車人員はおよそ9400人と、普通列車だけが停車する道内の駅の中で最多です。
周辺でマンションの建設ラッシュが進んでいることなどから、利用客の数は増加しています。
ダイヤ改正後は「快速エアポート」を含むすべての快速列車がとまり、住民からは特に空港へのアクセス向上に期待の声が聞かれました。
(桑園エリアの住民)「(新千歳空港に行くには)札幌駅で乗り換えるから時間の間隔があった。快速に乗れるとなると便数が多くなる。それだけ便利になる」
(桑園エリアの住民)「いま空港から来ました。母が埼玉から。(快速がとまれば)来やすくなりますし、埼玉に帰りやすくなります」
JR北海道では、来年3月のダイヤ改正で輸送力の強化や年間を通して空席を減らし、厳しい財務事情の改善につなげたいとしています。