イベント待ったなし暖冬にやきもき…さっぽろ雪まつりは「大丈夫」氷濤まつりは?ガリンコ号は?
記録的に雪が少なく、気温が高い冬となっています。
この影響で札幌の屋外スケート場の営業が中止となるなど、冬のイベントに影響が出始めています。
雪が少なくあたたかい日が続き、1月とは思えないような光景となっている道内。
(長岡記者)「例年ですとこの時期スケートリンクになっているはずですが、ご覧のとおり氷は張っていません」
札幌市中央区の円山スケート場は例年、年末から年始にかけて雪を踏み固め、その上に水をまいてリンクを作っています。
しかし、今シーズンはー
(円山総合運動場 中澤健司場長)「本来だと45センチ雪が積もってから踏み固める作業をする」
(長岡記者)「ことしの雪の量は?」
(円山総合運動場 中澤健司場長)「最大で30数センチ程度で止まったので、リンクを作る作業までいかなかった」
積雪量が平年の半分以下であることや、気温が高い日が続いていることから、今季の営業をとりやめました。
(円山総合運動場 中澤健司場長)「市民のためのリンクということで作っていたので、期待に沿えなくて残念」
市によりますと、中止になるのは1965年の開設以来、初めてだということです。
大通4丁目STV広場では、2月4日の開幕を前に雪像作りが進んでいますがー
(陸上自衛隊第一雪像制作隊 広瀬英之制作小隊陸曹)「暖気が来ていて全体的にとけてしまったのを修復している」
気温が上がり、全く制作できない日も2日あったそうですが、作業は全体の70%まで進んでいて、スケジュールに問題はないといいます。
(陸上自衛隊第一雪像制作隊 広瀬英之制作小隊陸曹)「不安はありましたけど、毎年やっちゃってるので大丈夫なので成功させてるので大丈夫です」
雪まつり実行委員会によりますと、2025年の雪まつりは大通会場のほか、つどーむ会場やすすきの会場も含め予定通り行うとしています。
千歳市の支笏湖畔では「氷濤まつり」の開幕を2月1日に控え、作業が大詰めを迎えていますが、千歳市の1月の気温も例年に比べて高く、氷像作りに苦労しています。
(藤得記者)「氷の像にかける水を汲み取るポンプですが、通常1台のところ、ことしは2台に増やして運用しているということです」
ポンプを2台に増やすことで水圧が上がり、氷の付き具合を良くする効果があるといいます。
この工夫には、2024年の失敗で得た教訓がいかされています。
(氷濤まつり委員会 小林典幸委員長)「去年(の氷濤まつりは)氷がとけて骨組みが出て危険な状態までとけてしまったんですよね」
2024年は気温が上がって一部の氷像がとけ、会期途中での中止を余儀なくされました。
そこで、2025年は氷像の氷の厚さを例年の1.5倍程度まで厚くして備えています。
(氷濤まつり委員会 小林典幸委員長)「気温は高くて大変ではあったが、ことしは全然雪がないので氷自体がきれいな仕上がりになっている。きれいな氷を見せられたらと思う」
流氷を砕きながら進む紋別市の流氷砕氷船ガリンコ号ですが、2025年は流氷の姿はなく、水しぶきがあがっています。
2025年は流氷の量が少なく、風向きも悪いため南下が遅れていますが、予約客は順調で、この日もインバウンドを中心に200人ほどがオホーツクの冬の海を楽しみました。
(東京からの観光客)「暖冬の影響で流氷が見られないということで残念ではある」
(札幌からの観光客)「自然相手なので仕方ない。またリベンジして来たい」
暖冬と雪不足が北海道の冬のイベントにじわりと影響を及ぼしています。