きのこ会の会長は語る「根本のツボ」がポイント…毒キノコに注意 その見分け方とは?北海道
秋の味覚を楽しむキノコ狩りシーズンが本格化しています。
そこで注意が必要なのが、食べると命の危険もある「毒キノコ」です。
どう見分けたらいいのでしょうか。
2024年9月、旭川市内で開催された「旭川きのこ会」の採取会。
キノコ狩り歴が30年を超える今野廣さんに、キノコの見分け方を教えてもらいました。
(旭川きのこ会 今野廣会長)「これはたぶんタマゴタケ。食べられる」
見つけたのは「タマゴタケ」です。
この時期に食べられるキノコで、柄の表面は黄色っぽくつばは橙黄色、根元には白色で袋状のつぼがあるのが特徴です。
(旭川きのこ会 今野廣会長)「たぶんドクツルだな。1本で人を殺せる。これは超危険なキノコです」
2023年、北海道内で死亡者が出た「ドクツルタケ」です。
食べると激しい嘔吐や脱水症状が起き、最悪の場合、死に至る「猛毒キノコ」です。
(旭川きのこ会 今野廣会長)「つぼがはっきり分かりますね。これがテングタケ。テングタケは毒です」
一見食用の「タマゴタケ」にも見えるキノコですが、食べると消化器と神経系に症状がでるとされている毒キノコの「テングタケ」です。
(旭川きのこ会 今野廣会長)「テングタケ科の特徴は、柄の根元に“つぼ”があります。テングタケ科のキノコはほとんど毒キノコだと思っていいです」
道内では1989年以降、誤って毒キノコを食べたことによる食中毒は353人にものぼり、4人が亡くなっています。
道では毒キノコを見分けるハンドブックを無料で配布し、毒キノコによる食中毒に注意を呼びかけています。
(記者)「キノコによる食中毒はいつごろから?」
(道・保健福祉部 食品衛生課 山田陸さん)「朝と夜が冷えてきた9月や10月とかから起きてくることが多いです」
(記者)「特に注意が必要なキノコは?」
(道・保健福祉部 食品衛生課 山田陸さん)「道内で良く発生するのがテングタケ。あとはツキヨタケ、クサウラベニタケが多いです」
中でも食用のハタケシメジと毒キノコのクサウラベニタケは見た目や特徴が似ているため、特に注意が必要です。
(道・保健福祉部 食品衛生課 山田陸さん)「本当に少しでも怪しいと思ってしまったら採らない・食べない・人にあげない。このあたりを気をつけてもらって、間違いなく食中毒が起こらないように対応してもらえればと思います」
これから本格的に迎えるキノコ狩りのシーズン。
命守るためにもキノコを見分ける正しい知識を持って、安易な判断をしないことが大切です。