地方都市を拠点に選んだ29歳弁護士・斎藤正義さんの奮闘記…悩みの種は「移動距離」北海道
人口減少が進む中、地方を活動拠点に選んだ若手弁護士がいます。
地域に溶け込もうと、さまざまな活動に取り組む姿に密着しました。
(斎藤正義さん)「はいどうぞ」
(子ども)「ありがとうございます」
次々と訪れる子どもに弁当を手渡すこちらの男性。
(斎藤正義さん)「おはようございます」
弁護士の斎藤正義さん(29)です。
人が少ない地方でも弁護士を身近に感じてもらおうと、日本弁護士連合会などが北海道紋別市に開設した法律事務所に、2024年5月に赴任しました。
この日は地元の商工会議所青年部として、子ども食堂で配る弁当作りに挑戦。
新しい環境になじむため、地域のイベントに積極的に顔を出す一方。
(斎藤正義さん)「おはようございます。弁護士の斎藤です。折り返しありがとうございます」
紋別に常駐する弁護士は斎藤さんを含めて2人だけで、仕事は多忙です。
加えて活動エリアは紋別だけに留まりません。
(斎藤正義さん)「1万1千キロくらい走りました。3カ月で」
この日は車で1時間半かけて北見に住む成年被後見人の施設へ。
資料を読み込み、財産管理状況に問題がないかなど調べると、再び紋別にとんぼ返り。
(斎藤正義さん)「面談をする時間よりも移動時間の方が長いので、移動時間の問題というのは非常に大きいかなと思うんですけども、直接顔を合わせることに非常に意義があると思っています」
道内では都市部で働く弁護士が増える一方、地方では数が伸び悩むなど偏りが生まれています。
名寄市では2024年7月に弁護士事務所が閉鎖し、市内に常駐する弁護士は1人だけになりました。
市も頭を悩ませています。
(名寄市役所 松田慎司部長)「弁護士事務所はやはり一つですといろいろな紛争間のもめごとですとかの解決のときには当然相手方がいることですので、こういった部分は解消していきたいと考えています」
斎藤さんは現在、婚約者の女性と2人暮らしです。
そろって夕食を食べる時間は多くないといいます。
(山本咲希さん)「帰ってきたら仕事の電話をしながら帰ってきたりとか、仕事が溜まっているんだろうなとかは思います」
(斎藤正義さん)「紋別の方は本当に温かいですし、私は紋別と関係ない地縁のない人間ですけど、地元の人に大事にしていただけるというのは仕事をする上でも強いモチベーションになっているなと感じます」
自分を迎え入れてくれた紋別の人の役に立ちたい。
斎藤さんはそんな思いで地方で働く弁護士として奮闘しています。