44年目のウェディング…来月閉館、札幌・センチュリーロイヤルホテルであの思い出をもう1度
札幌駅前の高層ビルの元祖「センチュリーロイヤルホテル」が、2024年5月で半世紀にわたる営業を終了します。
かつて結婚式場としても人気が高かったため、閉館前にもう一度思い出を作ってもらおうと、粋なプランが企画されました。
ホテルの一室でウエディングドレスに身を包みメークアップする女性。
結婚44年目の山﨑節子さんです。
久々の晴れ姿にー
(山﨑隆さん)「きれいですね」
夫の一言に照れが隠せません。
(山﨑節子さん)「言われたことないかもしれない、初めてだと思います。結婚式以来か」
実は44年前に結婚式を挙げたのが、この「センチュリーロイヤルホテル」でした。
1973年に開業したセンチュリーロイヤルホテルは来月、半世紀の歴史に幕を下ろします。
地上81.5メートルという当時としては札幌随一の高層建築で、床が回って360度の景色が楽しめる回転レストランなどが、市民に親しまれてきました。
ホテルは若者にとって憧れの結婚式場でもありました。
そこで、閉館前にもう一度思い出を作ってもらおうと、かつて式を挙げた人向けのフォトウエディングプランが企画されたのです。
(カメラマン)「お互いの首をかしげてもらってお顔を寄せていただけますか」
素敵な笑顔で写真に収まる山﨑さん夫妻。
衣装を引き立てるのは、鮮やかな造花のブーケです。
実はこれー
(山﨑節子さん)「当時持っていたブーケです。こういうのに使えると思っていなかったので、とっておいてよかったなと思っています」
44年の時を超え、同じホテルで咲き誇るブーケは、2人がともに過ごした日々を祝福しているかのようです。
(山﨑節子さん)「一生で同じ人と2回ドレスを着られるのはとっても嬉しいですね」
(山﨑隆さん)「きれいだったよ」
(山﨑節子さん)「すいません、また照れちゃった」
半世紀の思い出が詰まったセンチュリーロイヤルホテル。
たとえ建物がなくなっても、人々の記憶が色あせることはありません。