身内から岸田首相再選に反対の声も 改正政治資金規正法が成立 北海道の与野党議員の反応は
自民党のいわゆる裏金事件をうけて自民党が提出した改正・政治資金規正法が、先週成立しました。
今後、与野党で検討する項目が多く、週末に地元入リした北海道内選出の議員からは厳しい声が聞かれました。
今回成立した改正・政治資金規正法では、議員本人の罰則強化に加え、パーティー券購入者の公開基準が「20万円超」から「5万円超」に引き下げられます。
政策活動費の領収書を10年後に公開することなども盛り込まれました。
法案成立をうけこの週末、旭川入りした自民党の茂木幹事長は・・・
(茂木敏充幹事長)「政治資金規正法の改正案、今週、我が党が提出をしました改正案を成立させることができました。再発防止、二度とこういうことを起こさない。これを徹底し、抜本的な党改革を進めていきたいと思っております。全く新しい自民党に変っていく、こういう強い決意を持ってこれからも取り組み、継続していきたいと思っております」
裏金問題をめぐっては、道内関連では堀井学衆議院議員、橋本聖子元オリンピック・パラリンピック担当大臣、和田義明衆議院議員の3人が、2022年までの5年間の政治資金収支報告書の不記載が明らかになり「1年間、党の役職停止」などの処分が科されました。
また、金額が500万円に満たなかった高橋はるみ参議院議員は処分の対象から外れています。
「裏金」問題は一応の区切りを迎えましたが、週末に道内入りした与野党の道連トップは・・・
(自民党道連 中村裕之会長)「成立したことはよかったと思っています。評価がいろいろあるのは承知をしておりますけれども、より国民の皆さまに政治資金の流れというのが明確に伝わるようになったと思います」
(立憲民主党道連 逢坂誠二代表)「1回のパーティーにつき5万円ですから、それを何度も何度も繰り返すことによって、いままでと同じ額のパーティー券を名前を明かさずに販売することができるんですね。裏金の問題は一向に明らかにならないし、それから党の裏金である政策活動費はより一層合法化された。これが実態だと思います」
一方、岸田総理の再選に異を唱える声が身内の自民党議員からあがるなど、与党の混乱が深まっています。
(自民党 東国幹衆院議員)「岸田総理総裁はゆめゆめ再選などと軽々しく口にすることではなくて、やはり思いとどまって、むしろ自由民主党で新しい扉を開く。その橋渡し役を私は担っていただきたいと思っているんです。国民の信頼を回復するには新しい門出、そういったことが私は求められていると思っているんです」
自民党の政治資金パーティーの裏金問題で浮上した「政治とカネの問題」。
法案成立も政策活動費の使い道をチェックする第三者機関の制度設計など、今後、与野党で検討することになった項目も多く、課題も残されています。