送気装置の凍結が原因か「流氷ダイビング」女性溺れる…予備装置に切り替えられずパニックに
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北海道・オホーツクの斜里町ウトロ地区の沖合で2025年2月23日、61歳の女性が流氷ダイビング中に溺れた事故で、女性は呼吸するための送気装置が凍結したことによって溺れたとみられることが新たにわかりました。
23日午後2時ごろ、斜里町ウトロ地区からおよそ150メートル離れた沖合で、61歳の日本人女性が流氷ダイビング中に溺れ、病院に搬送されました。
女性は海水を飲み込んだ影響で肺炎を発症し、病院で手当てを受けていますが、快方に向かっているということです。
網走海上保安署によりますと、その後の女性への聞き取りなどから、女性はレギュレーターと呼ばれる送気装置が凍結したため溺れたとみられることがわかりました。
当時、送気装置の不具合に気づいた女性は、事前に実施されたインストラクターのレクチャーに基づいて、予備の送気装置に切り替えようとしましたが、ドライスーツを着用していたため着ぶくれして、右腰付近の予備装置を操作することができなかったということです。
女性はパニックになり、海水を飲み込んでしまったと説明しています。
女性は豊富な潜水経験を持ち、過去にも複数回流氷ダイビングを行ったことがあったということです。
また、事故当時インストラクターは女性の異変にただちに気づき、女性を救助。
陸上で待機していた監視員と協力して氷上に運び上げていたことがわかりました。
東京のダイビングスクールが主催したこの流氷ダイビングは、14人の遊泳客に対して3人のインストラクターがいたほか、陸上に2人の監視員が配置されていて、網走海上保安署は、事業者やインストラクターの安全管理体制について問題はなかったとしています。