【門出】卒業生に贈るサプライズの「黒板アート」 思い出を胸に旅立ち 県内多くの小学校で卒業式 《新潟》
県内では21日、多くの小学校で卒業式が行われました。新潟市の小学校では卒業生のためにある「サプライズ」が用意されました。教室に戻った卒業生を待っていたものとは……
旅立ちの春。新潟市の白山小学校では21日、6年生39人が門出の日を迎えました。
6年間をともに過ごした友人と過ごす時間も残りわずか。最後のホームルームが行われる学び舎ではある「プレゼント」が待っていました。
3月19日、6年生の教室にいたのは新潟市にある日本アニメ・マンガ専門学校の学生たちです。
〈日本アニメ・マンガ専門学校 橡木夏蓮さん〉
「これから中学生になる小学生のみんなを勇気づけたい、新しい門出をお祝いしたい気持ちがある」
サプライズで卒業生に贈る「黒板アート」を用意しようというのです。
Q)黒板に絵を描くことは?
〈日本アニメ・マンガ専門学校 小俣彩耶伽さん〉
「なかなかないですね。(チョークが)指に付いて色が薄くなるんですけど、でも滑らかにもなるのがアナログではなかなかできない技法なので」
学校ではパソコンなどで画を描くことが多いという学生たち。チョークを握るのは久しぶりです。
〈橡木夏蓮さん〉
「ちょっと苦戦してしまうところもあると思うけど、楽しいという気持ちのほうがみんな強いと思うので」
それでも、6人で手分けをしてさまざまな色のチョークを丁寧に塗り重ね、作業すること約4時間。黒板いっぱいの「サプライズプレゼント」が完成しました。
迎えた3月21日、卒業式を終えた6年生が教室に戻ってきました。
「なんだろう」
「やばい!」
「みたいみたい!」
目の前に現れたのは中学生となった自分たちの姿。満開の桜とシャボン玉がこれから始まる新しい生活を明るく彩ります。
〈卒業生〉
「来た時にすごくびっくりして、こんなにすごい黒板アートは(今まで)なかった」
〈卒業生〉
「『卒業おめでとう』とか『6-1の思いやり』という言葉が書いてあったのでうれしかったし、すごいなと思いました」
〈日本アニメ・マンガ専門学校 小俣彩耶伽さん〉
「喜んでもらえたらいいなという気持ちでずっと描いていた。『すごい』とか『きれい』って言ってくれたのがすごくうれしい」
6年前、ドキドキしながら迎えた入学式。最初は顔も名前もわからなかったけど、楽しいことも、時には苦しいことも一緒に乗り越えてきました。今ではかけがえのない仲間です。みんなで過ごす最後の日、たくさんの思い出がよみがえります。
〈卒業生〉
「色々なことをその1年間1年間で学んで、ひとつひとつの思い出がすごく大事な時間になったのでよかった」
〈卒業生〉
「僕は違う中学校に行くので、きょうこのメンバーでいるのも最後だなと思って。楽しすぎて毎日笑っていられるような生活でした」
とっておきのプレゼントに祝福されて、6年間の思い出を胸に新たな旅路に出発します。