【特集】地震から4か月「避難所にほっとする場所はなかった」能登半島地震から心の復興を…新潟の「チーム中越」の支援がきっかけとなった石川県珠洲市の憩いの場

続々と人が集まってくるのは、石川県珠洲市の「メルヘン日進堂」です。1913年創業、バウムクーヘンが名物の老舗菓子店です。
最大震度6強を観測した珠洲市の中心部にありますが、去年11月にリニューアルしていたため店は無事でした。
店内には、全国から寄せられた支援物資がずらっと並んでいます。この日も……
〈菓子店店主〉
「支援の方ですか?」
〈支援者〉
「群馬から来たんですよ、少ないけど物をもってきてまわっているんですけど」
〈石川県能登町から来た被災者〉
「おむつもらっていっていいですか?私の知り合いの人が赤ちゃんいるので」
〈菓子店店主〉
「どうぞいま届いたばっかり、お届けいただいた方がこの方なの。ほら赤ちゃん用のお菓子ある」
〈石川県能登町から来た被災者〉
「あーうれしい!ありがとうございます」
被災者と支援者をつなぐ交流の場となっていました。
菓子店の店主、石塚愛子さんです。
私たちに見せてくれたのは珠洲市にある石塚さんの自宅から撮影された津波の映像。海岸から一気に押し寄せた津波はあっという間にまちを飲み込みました。
〈メルヘン日進堂・石塚愛子さん〉
「命の危険を感じるので言葉がなくなっていくこの動画の3分間の間に」
家族ともに命は無事でしたが自宅は住むことができなくなり現在は親戚の家で生活を行っています。
〈メルヘン日進堂・石塚愛子さん〉
「大小で比べてひどいとかひどくないとかではなくて、本当に今回の地震が本当の広い範囲で多くの方がそれによって生活に支障をきたしていることがここから出てわかったこと。」
水は使えないですが奇跡的に残った店を活用してまちの人に恩返しをしたいと思ったといいます。